「救命救急士」になるには2つのルートがあると聞きました。年収にも違いがあるのでしょうか?
配信日: 2025.05.09

今回のタイトルにもあるように、救急救命士になる方法は大きく分けて2つあります。
本記事では救急救命士になるルートをご紹介するとともに、年収情報も併せてご紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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救急救命士とは
救急救命士とは、患者を病院へ搬送する際に、必要な救護活動を行う仕事です。その中には、聴診器や心電図による患者の容体確認や酸素吸入、AEDの使用などが含まれます。
救急救命士は、現場と医療機関との間で患者の生命を維持する重要な役割を担っています。
救急救命士になる2つのルート
救急救命士を目指すためには、おおまかに以下2つのルートがあります。
●消防士から救急救命士を目指す
●専門学校などに入学し救急救命士を目指す
それぞれのルートについて解説します。
消防士から救急救命士を目指すルート
救急救命士の仕事は「消防」が管轄です。そのため救急救命士になるには、まず消防の公務員試験を経て消防士にならなければならないでしょう。
さらにその後、救急救命士の養成所で学び、救急救命士国家試験の受験資格を得ます。そして国家試験に合格すると、救急救命士になる資格が得られます。
こちらのルートであれば、高校卒業も就職可能です。
大学・専門学校などから救急救命士を目指すルート
大学や専門学校などを卒業して、救急救命士になるルートもあります。高校卒業後に、救急救命士養成コースなどを提供している学校へ行き、専門のスキルや知識を学びます。
救急救命士の国家試験に合格した後、消防士の採用試験に合格することで、有資格者になることが可能です。
年収は?就職ルートによって年収は変わる?
ここからは、救急救命士の年収や就職までのルートによって違いが出るかについて解説します。
救急救命士の年収は約「636万円」
救急救命士は、基本的に消防職と同様の給与体系が設定されています。総務省統計局の「地方公務員給与実態調査(令和4年)」によると、消防職の平均基本給は月額40万3520円で、これを12ヶ月分に換算すると年収は484万2240円です。
また期末手当は85万9611円、勤勉手当は66万1553円でした。合算すると「636万3404円」になります。
国家資格を持つ救急救命士であれば、さらに高くなる可能性が考えられます。ただし、同じ救急救命士でもどこで働くかにより年収が変わる場合もあります。
ルートによる年収差
では前述の2つのルートにおける年収差があるかというと、確かなことはいえません。一般的に高校卒業の公務員の初任給は大学卒業程度の公務員の初任給よりも低いようです。
そのため、高校卒業後に救急救命士になるよりも、大学卒業後になる方が年収が高くなることが考えられます。
とはいえ早いうちに現場で仕事を始めることになれば、将来救急救命士になるほかの人が大学などで学んでいる期間中も、賃金を受け取ることになります。この場合、両者の生涯年収に大きな差は出ないかもしれません。
救急救命士になるルートの違いはさほど年収に反映されない
救急救命士になるためには、おもに「消防士から救急救命士を目指すルート」か「専門学校から救急救命士を目指すルート」の2つを通ることになります。
ルートによって学歴の差が生まれ、結果として初任給などに多少の年収差が発生する可能性はあります。しかし、生涯年収での差はさほど生まれないと考えられるでしょう。
働く場所における差があることも考えると、必ずしもルートによる年収差は意識しなくていいかもしれません。
出典
総務省統計局 e-Stat 地方公務員給与実態調査(補充調査)/令和4年地方公務員給与実態調査 第5表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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