日本の「タクシー運転手」は「チップ」をもらえる? そのまま「収入」にしてよいの?

配信日: 2025.05.11 更新日: 2025.10.21
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日本の「タクシー運転手」は「チップ」をもらえる? そのまま「収入」にしてよいの?
チップ文化がある国と異なり、日本は一般的にタクシー乗車時に運転手へチップを渡す習慣がありません。
 
そのため、日本でタクシー会社に所属する運転手がチップをもらった場合、会社に報告せず自分のものにしてしまってよいのか、気になる人もいるでしょう。
 
そこで今回は、日本のタクシー運転手がチップをもらうことや、もらった後の取り扱いについてまとめました。
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タクシー運転手はチップを自分で受け取ってよい?

チップは、受けたサービスに対して規定の料金とは別に、感謝を表すものとして渡すお金のことを指します。タクシーの場合、アメリカやカナダなどの国では運賃の10%~20%程度を運転手に渡すことが一般的とされています。
 
日本でタクシー運転手がチップをもらえる状況は限られているものの、以下のような場合にチップが渡されることがあるかもしれません。
 

・外国人観光客が習慣的に渡したとき
・お釣りを渡した際の小銭が多かったとき
・重い荷物があってトランクルームに出し入れしたとき
・長距離や深夜の乗車時
・サービスへの満足度が高かったとき

 
重い荷物の出し入れがあったり、長い時間走ったりした際には、労力に対する感謝の気持ちを表すものとしてチップが渡される可能性があります。
 
日本の法律には、タクシー運転手がチップを受け取ることを禁止する規定はないようです。そのため、運転手が個人の判断で感謝の意として差し出されたチップを受け取ることは、一般的には問題ないと考えられます。
 
しかし、一部では社内規定によりチップの受け取りを禁止または制限しているタクシー会社もあるようなので、注意が必要です。
 

現在のタクシー運転手に対するチップ事情

タクシー運転手に対するチップの額は、景気や時代背景により変化するといえます。バブル景気の頃はチップで1万円を渡されることもあったといわれているようですが、現在では乗客や状況によるものの、1回の乗車につき数百円~1000円程度が一般的だと考えられます。
 
また近年、タクシーのチップが減少している一因として「キャッシュレス決済の普及」が挙げられています。新型コロナウイルスの流行以降、乗客との接触を避ける必要があり、現金の受け渡しが不要なキャッシュレス決済がさらに広まりました。
 
そこで一部のアプリでは、配車アプリ内にチップ機能を搭載し、運転手の報酬を上げる取り組みが行われています。
 

運転手がより多くのチップを受け取るには

受け取ることを許されていれば、チップはタクシー運転手の収入増につながる可能性があります。運転手がチップをもらえるようになるためには、優れたサービスを提供して乗客の満足度を高めることが必要だと考えられます。
 
具体的には、乗客が快適に過ごせるように安全運転を心がけることはもちろん、乗客とコミュニケーションを図り、車内を常に清潔に保つ、荷物が多い場合などには乗り降りの際に配慮を示すことなどが挙げられるでしょう。
 

チップは運転手が受け取って自分の収入にしてよいと考えられる

タクシー運転手がチップをもらうことについては特に問題はなく、運転手自身の収入にしてよいと考えられます。ただし、タクシー会社の方針によって制限されていることがあるため、乗客が渡しても運転手が受け取らないケースもあるでしょう。
 
今後、社会のグローバル化が進むにつれ、チップ文化に対する考え方も変化していく可能性があります。しかし、現時点では日本でタクシー運転手がチップをもらうことは、チップ文化が根付いている国に比べると多くはないかもしれません。
 
乗客としてタクシーを利用する際、チップを渡すかどうかは個人の判断に委ねられますが、心のこもったサービスを受けた場合には、感謝の気持ちを伝える手段としてチップを渡してみるのもよいかもしれません。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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