「東京で働いて年収400万円」と話したら、母に「高年収だ」と驚かれた! 1人暮らしで余裕はないですが、本当に高収入なのでしょうか?“地方の収入”と比較

配信日: 2025.05.18 更新日: 2025.10.21
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「東京で働いて年収400万円」と話したら、母に「高年収だ」と驚かれた! 1人暮らしで余裕はないですが、本当に高収入なのでしょうか?“地方の収入”と比較
東京で一人暮らしをしている人が、年収400万円と母親に伝えたところ、「高年収だ」と驚かれることもあるでしょう。
 
ただ、本人は決して経済的に余裕があるとは感じられないかもしれません。東京での生活費は高く、家賃や食費などの支出を考えると自由に使えるお金は限られています。
 
年収400万円が本当に高収入にあたるのか、考えてみましょう。
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東京と福井だと年収はどのくらい違う?

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、全国の平均年収は396万4800円です。
 
都道府県別に見ると、東京都は484万4400円と全国平均より高くなりますが、例えば福井県は349万800円となっています。その差は約135万円です。
 
この数値を見ると、東京のほうが高収入の人が多いように思えます。しかし、東京と福井では、家賃が地方より高いなど物価や生活コストが大きく異なります。
 
そのため、東京では生活費や住居費の支出に占める割合が多くなり、実際の可処分所得はそれほど多くありません。一方、福井では家賃が安価であり、食費や交通費も比較的抑えられるため、同じ年収でもより豊かな暮らしが可能となります。
 

東京と福井の物価の違いは?

総務省の「消費者物価地域差指数」によると、2023年の消費者物価地域差指数(全国平均=100)の数値が最も高いのは東京都で104.5となるのに対し、福井県は99.1と平均を下回っています。
 
地域ごとの差が顕著となるのが、住居費です。全国賃貸管理ビジネス協会の全国家賃動向を見てみると、2025年2月の東京都の総平均賃料は7万5279円に対し、福井県は5万3922円と2万円以上の差となります。
 
これは部屋の数によっても変わり、2部屋の家賃で比較すると東京都9万573円に対し、福井県は5万6994円と3万3000円以上も安くなることが分かります。毎月の家賃の差を年に換算すると、40万円以上にもなります。
 
また、それ以外の生活費や、娯楽、交通費なども、同様に東京のほうが高くなることは明らかであり、地方の福井のほうが生活にゆとりがでる可能性が高いでしょう。
 

年収400万円で豊かに暮らせるのはどこ?

年収400万円で豊かに暮らすためには、東京と地方のどちらが適しているのでしょうか。
 
東京での暮らしには、仕事の選択肢が豊富でキャリアアップの機会が多いことや、交通機関が充実しており移動が便利であること、娯楽や飲食店などの選択肢が多いといったメリットがあります。
 
しかし、家賃が高く生活コストがかさむことや、人口密度が高くストレスを感じやすいこと、貯蓄に回せるお金が少なくなりがちであるといったデメリットも存在します。
 
一方、地方での暮らしは生活費が安く経済的な余裕が生まれやすいことや、自然が豊かで落ち着いた環境で暮らせること、住居費が安く広い家に住めることなどの利点があります。
 
ただ、仕事の選択肢が限られ、年収が上がりにくいことや、交通の便が悪く車が必須となること、都会的な利便性が低いことなどの課題もあります。
 

まとめ

年収400万円は、地方の人からすると高収入に思えるかもしれませんが、生活コストが高い東京では、年収400万円で余裕を感じる人は多くないでしょう。一方、地方では生活費を抑えることができ、より豊かな暮らしを実現しやすいですが、仕事の選択肢が限られ、キャリアアップは難しくなります。
 
最終的には、どのようなライフスタイルを求めるかがカギとなります。都会の利便性を取るのか、地方の生活コストの低さを取るのか、それぞれの価値観に合わせた選択をすることが大切です。
 

出典

厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査の概況
総務省 消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2023年(令和5年)結果-
全国賃貸管理ビジネス協会 全国家賃動向
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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