「保育士」と「幼稚園教諭」、給料や仕事内容、必要な資格はどう違う?
本記事では、「保育士」と「幼稚園教諭」の具体的な違いについて解説します。仕事内容や資格を得る方法、年収などを比較解説しますので参考にしてください。
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保育士
保育士は名称の通り、子どもの保育に携わる仕事を行います。具体的な仕事内容や必要な資格・年収について見ていきましょう。
保育士の仕事内容と必要な資格
保育士は、子どもの保育や子育てに関して親をサポートします。保護者が仕事などの理由で日中に家庭における保育ができない場合など、保育士は代わりに子どもの保育業務を行います。具体的には「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5領域における業務が中心です。
認可保育所や児童福祉施設など、働く場所は多岐にわたります。保育所に通うのは0~6歳までの子どもであり、保育士は子どもの年齢に応じて必要なサポートを行わなければなりません。その中には、授乳やおむつの取り替え、着替え、お昼寝、集団での遊びなどが含まれます。
保育士になるには「保育士資格」が必須です。取得手段としては、養成課程のある大学や短大・専門学校などを卒業する方法が挙げられます(通信教育や夜間教育もあり)。
また保育士試験に合格することでも保育士になれます。ただし、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によれば、受験資格として、短大や専門学校を卒業する、児童福祉施設で5年以上(高校卒業者は2年以上)児童の保護に従事するなどの条件を満たさなければなりません。
保育士の年収
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の収入状況は以下の通りです。
所定内給与額:27万300円
年間賞与その他特別給与額:74万1700円
所定内給与額12ヶ月分で計算すると、年収は合計で398万5300円です。
経験年数が上がるにつれて、所定内給与額も上昇する傾向にあります。
幼稚園教諭
幼稚園教諭は、幼稚園において子どもの教育に携わる仕事を行います。具体的な仕事内容や必要な資格・年収について見ていきましょう。
幼稚園教諭の仕事内容と必要な資格
幼稚園は小学校や中学校同様、学校教育法に定められた正規の学校です。幼稚園教諭は小中学校のように教科を担当するわけではありませんが、満3歳から小学生になる前の幼児を対象に、生活や遊びの中で子どもの発育を手助けします。
具体的には「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の領域において、自己表現や言葉の使い方について訓練したり、人間関係について指導したりするなど、今後の人生に役立つ物事の基礎を教えます。
幼稚園教諭になるには「幼稚園教諭の免許状」が必要です。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、免許状には1種、2種、専修免許状があり、種類によって必要な課程が異なります。
1種は幼稚園教諭養成課程のある大学を卒業すること、2種は短期大学などを卒業すること、専修免許状は幼稚園教諭養成課程のある大学院で修士課程を経ることが、それぞれ求められます。
その後、公立幼稚園であれば都道府県教育委員会の採用試験を経て、私立であれば各施設の独自選考を経て採用される仕組みです。
幼稚園教諭の年収
同じく厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、幼稚園教諭の収入状況は以下の通りです。
所定内給与額:27万1900円
年間賞与その他特別給与額:80万8100円
所定内給与額12ヶ月分で計算すると、年収は合計で407万900円です。
保育士と比較すると8万円ほど年収が高くなります。なお保育士と同じく、経験年数が上がるにつれて所定内給与額も上昇傾向にあります。
保育士と幼稚園教諭は必要な資格や子どもの対象年齢などが異なる
保育士と幼稚園教諭はいずれも子どもをサポートする面で共通した職業ですが、いくつかの違いがあります。
必要な資格については、保育士が「保育士資格」で幼稚園教諭が「幼稚園教諭の免許状」です。保育士はおもに認可保育所や児童養護施設などに就業し、0~6歳までの子どもを対象にします。一方で幼稚園教諭はおもに幼稚園に就業し、満3歳以上~小学校就学前の子どもを対象に働きます。
年収については、どちらも平均で400万円前後ですが、幼稚園教諭の方がやや高いようです。
出典
厚生労働省 職業情報提供サイト job tag 保育士
厚生労働省 職業情報提供サイト job tag 幼稚園教員
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 賃金構造基本統計調査 / 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号14 職種(小分類)、性、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
