アッパーマス層と準富裕層の違いって何? 純金融資産がいくらから準富裕層になれる?

配信日: 2025.05.25 更新日: 2025.10.21
この記事は約 4 分で読めます。
アッパーマス層と準富裕層の違いって何? 純金融資産がいくらから準富裕層になれる?
富裕層や準富裕層、アッパーマス層という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。聞いたことがあっても、その定義などは詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、富裕層や準富裕層、アッパーマス層などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

アッパーマス層や準富裕層とは?

富裕層や準富裕層、アッパーマス層などの言葉に明確な定義はなく、情報発信者によって基準が異なります。
 
株式会社野村総合研究所は、各世帯の純金融資産保有額を基準に、それぞれの世帯を超富裕層・富裕層・準富裕層・アッパーマス層・マス層の5つの階層に区分しています。純金融資産保有額とは、世帯として保有している預貯金や株式などの金融資産の総額から、負債を差し引いた資産のことです。
 
同社の推計結果を参考に、各階層区分における純金融資産保有額の基準額や保有資産規模、世帯数を表1にまとめました。
 
表1

階層区分
(世帯の純金融資産保有額)
保有資産規模
(世帯数)
超富裕層
(5億円以上)
135兆円
(11.8万世帯)
富裕層
(1億円以上5億円未満)
334兆円
(153.5万世帯)
準富裕層
(5000万円以上1億円未満)
333兆円
(403.9万世帯)
アッパーマス層
(3000万円以上5000万円未満)
282兆円
(576.5万世帯)
マス層
(3000万円未満)
711兆円
(4424.7万世帯)

出典:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産保有額の総額は約469兆円と推計」を基に筆者作成
 
同社が定義する富裕層や準富裕層、アッパーマス層などの基準は、純金融資産の保有総額です。極端な例ですが、仮に年収が0円であっても純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満である世帯は準富裕層に分類されます。
 
また、預貯金や株式などの金融資産が仮に5000万円あったとしても、負債が1000万円あれば純金融資産保有額は4000万円となるため、その世帯はアッパーマス層に分類されるのです。
 
一方、マス層の世帯数は4424.7万世帯と、5つの階層のなかで最も多くなっています。その割合は全体の約79%で、多くの世帯がマス層に属していることが分かります。
 
もうひとつ注目すべき点といえば、富裕層と準富裕層における保有資産規模と世帯数でしょう。富裕層と準富裕層では世帯数に250万世帯ほどの差がありますが、保有資産規模の差は1兆円です。
 

富裕層や準富裕層になるためには

マス層やアッパーマス層に属する世帯が準富裕層や富裕層などになるためには、純金融資産保有額を増やす必要があります。つまり、資産形成が必要といえるでしょう。
 
資産形成の方法にはいくつかの種類がありますが、投資型と貯蓄型の2種類に大別されます。
 

貯蓄型

貯蓄は基本的に金利が低いものの、元本割れのリスクがなく、資産形成できる点が特徴的です。金利が低いため、効率的に資産を増やすことにはそれほど向いていませんが、元本が保証されていることは資産形成を行ううえで安心感につながるでしょう。
 
普通預金
 
貯蓄型の代表的な資産形成方法といえば、普通預金です。元本保証がされていることから安心感はあるものの、金利が低いため収益性は期待できません。ただし、流動性が高く、いつでもお金を引き出せる点が利点の一つです。日常生活で利用する生活費などは、普通預金として貯蓄しておくといいでしょう。
 
定期預金
 
定期預金は、資産形成の第一歩に位置づけられることがよくあります。普通預金と同様に元本保証がされている一方、金利は低めなことから収益性も低いです。ただし、普通預金よりは高めの金利が設定されていることが一般的です。
 
また、定期預金は解約することで換金ができるため、普通預金ほどではありませんが流動性は高いといえるでしょう。
 

投資型

資産を効率的に増やすことを目的に、株式や投資信託などの金融資産や不動産のような現物資産を購入することを投資といいます。貯蓄型の資産形成に比べると大きなリターンを望める一方で、元本保証がない点が投資型の資産形成方法の特徴です。
 
つまり、投資を行った結果として資産が減る可能性があります。投資を行う場合はリターンだけでなく、資産が減る可能性というリスクにも目を向けることが大切です。
 
投資型の資産形成方法として、代表的なものを以下にまとめました。

・債券
 
・株式投資
 
・投資信託
 
・FX
 
・不動産投資
 
・NISA
 
・iDeCo
 
・保険商品

アッパーマス層と準富裕層の違いは純金融資産保有額

株式会社野村総合研究所では、各世帯の純金融資産保有額を基に5つの階層に分類しています。それぞれの階層の違いは純金融資産保有額であり、アッパーマス層の基準は3000万円以上5000万円未満、準富裕層の基準は5000万円以上1億円未満です。
 
アッパーマス層から準富裕層になるためには、資産形成などを行って純金融資産保有額を増やす必要があります。
 

出典

株式会社野村総合研究所 野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産保有額の総額は約469兆円と推計
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問