正社員として働いていますが自分の「時給」はいくらなのか気になりました。年収「500万円」は時給にするといくらになりますか?

配信日: 2025.06.07 更新日: 2025.10.21
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正社員として働いていますが自分の「時給」はいくらなのか気になりました。年収「500万円」は時給にするといくらになりますか?
自分の年収を時給に換算するといくらになるのか、と考えたことがある方もいるでしょう。年収が高くても、残業や休日出勤が多ければ働く時間に対して給与は低いと判断できます。
 
年収を時給換算すれば、最低時給を上回っているか下回っているかが分かり、転職の目安にもなるでしょう。本記事では、年収500万円を例にとって年収を時給換算する方法を解説します。
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年収を時給に換算する方法

年収を時給で換算するには、年収総額から最低賃金の対象外となる各種手当を除いた金額を年間の総労働時間で割るのが基本です。まずは、給与明細をもとに以下の4つを明確にしてください。


・基本給および賞与(ボーナス)を含めた年収総額
・時給換算に含めない各種手当の金額
・年間の所定労働日数
・1日の所定労働時間

時給換算に含めない各種手当は、以下のとおりです。


・精勤手当、皆勤手当
・家族手当
・通勤手当
・時間外勤務手当
・休日出勤手当
・深夜勤務手当

これらの手当は、厚生労働省が定めている「最低賃金の対象となる賃金」には含まれません。したがって、正確な時給を出すためには除外する必要があります。正社員の年収を時給換算する数式は、以下のとおりです。
 
・(年収総額-除外する各種手当の年間額)÷(1日の所定労働時間×年間の所定労働日数)=時給
 
休日出勤や残業が多く年収が高い場合は、時給計算すると低くなる傾向にあります。
 

各種手当を抜いた年収500万円の時給は?

1日8時間、月の勤務日数が20日、各種手当を抜いてボーナスなし、年収500万円の年の時給を計算してみましょう。月20日働く場合、年間の所定労働日数は240日です。上記の計算式に当てはめて、計算してみましょう。
 
・(年収500万円-各種手当0円)÷(8時間×240日)=約2604円(時給)
 
厚生労働省が発表した令和6年度の地域別最低賃金によると、東京都の最低賃金は1163円です。したがって、各種手当を抜いた年収が500万円なら、東京都の最低賃金の2倍程度になります。
 

残業や休日出勤が多いと時給は下がる

正社員で働いている場合、残業や休日出勤があると残業手当や休日出勤手当が付きます。額面の収入は多くなりますが、最低時給を計算する場合、これらの手当は計算対象に含まれません。
 
そのため、最低賃金の時給換算は基本給などの対象賃金を所定労働時間で割って算出します。なお、実際の年収を総労働時間で割って時給を算出する場合、残業や休日出勤が多いほど分母が大きくなり、時給が下がる傾向があります。
 
残業手当や休日出勤手当を含めたら年収500万円という場合は、一度基本給だけで時給を計算してみてください。そうすることで、通常の労働時間に対する本来の時給が分かります。額面が高くても平均時給が低いケースは、決して珍しくありません。
 

自分の時給を算出して、これからの働き方を考えよう

1日の労働時間が長かったり休日出勤が多かったりすると、年収を総労働時間で割った場合の時給が下がります。年収500万円でも、残業手当や休日出勤手当、通勤手当など除いて計算した場合と手当をすべて含めて計算した場合では、時給に大きな差が生じることがあります。
 
労働時間が長ければ、それだけプライベートな時間が減ってしまいます。長年長時間労働を続けていれば、健康面で悪影響が出る可能性もあるでしょう。
 
残業や休日出勤手当、通勤手当などを除いた「最低賃金の対象となる賃金」で時給を計算し、地域の最低賃金を下回っている場合は、まずは会社や労働基準監督署に相談することが大切です。それでも改善しない場合には、転職を検討するのも一つの方法です。
 

出典

厚生労働省 最低賃金の対象となる賃金
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧 令和6年度地域別最低賃金改定状況
厚生労働省 最低賃金額以上かどうかを確認する方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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