入社2年目ですが「初任給25万円」からほとんど変わっていません。何年頑張れば月収30万円になるのでしょうか?
しかし、何年働けばそこに届くのかは職場や業種によって異なり、見通しが立てにくいのが現実です。
本記事では、年齢ごとの平均年収データなどを参考にしながら、月収30万円に届くまでの目安や、昇給しやすい人の特徴を整理していきます。
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平均年収データから見る「月収30万円」はいつ訪れる?
まず、月収30万円は単純計算すると年収360万円になります。
パーソルキャリア株式会社(東京都港区)が運営する「doda」が発表した「平均年収ランキング(2024年版)」によると、20代全体の平均年収は360万円となっています。25歳の平均年収は358万円なので、月収30万円は平均的な金額である一方、現在の月収25万円は少ないといえるでしょう。
ただし、これらのデータには大手企業や専門職など、給与水準の高い職種も含まれており、全員がこの水準に達しているわけではありません。実際には、25歳の時点で月収30万円に届かないケースも多く見られます。
同調査をもう少し細かく見ると、20代前半(20~25歳)の平均年収は約311万円です。これを月収に換算すると、26万円前後と見込まれます。そこから20代後半(26~29歳)になると、平均年収は約397万円まで上がり、月収ベースでは33万円台に届く計算です。
この傾向を見るかぎり、多くの人が26~27歳頃には目安となる月収30万円の到達が近づいてくると考えられます。ただし、職種によって昇給のスピードには差があり、専門職や営業職、技術職は比較的早く収入が増える一方、事務系の職種では上昇幅が緩やかになる傾向があります。
さらに、地域差も見逃せません。首都圏の企業に勤めている人と地方勤務の人では、同じ年齢でも月収に開きが出ることがあります。給与水準の高い都市部では、比較的早く30万円に届きやすいといえるでしょう。
昇給ペースは業種や企業規模で大きく違う
月収が30万円に届くまでのスピードには、働いている業種や会社の規模が大きく関係しています。例えば、金融・メーカー・ITなどの業種では、20代のうちに昇給が進みやすい傾向があります。特にIT業界ではスキルのある人材が評価されやすく、実力次第で年収の上がり方が早くなるようです。
反対に、サービス業や小売業では、給与のベースが比較的低めに設定されていることもあり、昇給の幅が小さい傾向があります。業種によって20代後半の平均年収が100万円以上違うケースもあるため、業界選びは非常に重要といえるでしょう。
また、企業の規模も無視できない要素です。従業員数が多く、安定した収益を持つ企業は、定期的な昇給制度やボーナスが整備されている傾向があります。中小企業やベンチャーでは、昇給のペースが個人や会社の業績に強く左右されるため、同じ年数を働いていても収入に差が生じがちです。
このように、業種・企業規模・地域によって昇給ペースは異なります。「何年働けば月収30万円に届くか」は、どこで、どのような仕事をしているかによって、大きく左右されるのが実情です。
早く月収30万円に届く人の特徴とは
平均より早く月収30万円に届く人には、いくつかの共通点があります。まずは、「自分の市場価値を意識している」ことです。スキルアップや資格取得に積極的で、成長分野に身を置こうとする姿勢が見られます。
また、職場内での昇進を狙うだけでなく、転職によって収入を引き上げる選択を取る人も少なくありません。特に20代後半から30代前半にかけては、第二新卒・若手即戦力としてのニーズが高いため、年収アップを狙うタイミングとしては有効です。
もちろん、ただ環境を変えるだけでなく、「成果を出せる人材」であることも重要です。与えられた仕事をこなすだけでなく、改善提案やプロジェクトの主体となる動きが、評価のポイントとして強く意識されます。
収入を増やすためには早めに行動しよう
月収30万円に到達するまでの道のりは、決して一律ではありません。今の職場で地道に昇給を目指すことも一つの手ですが、現状の収入に限界を感じているなら、新しいスキルや働き方を模索する時期といえます。
個々のキャリアや職場環境によって状況は大きく異なります。重要なのは、ただ年数を重ねるのではなく、収入を増やすための行動を自ら起こすことです。自分に合った働き方を見極め、主体的にキャリアを築いていくことで、月収30万円という水準も着実に現実へと近づいていくでしょう。
出典
パーソルキャリア株式会社 doda 平均年収ランキング最新版【年齢別】
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
