20代正社員で年収300万円は平均よりも低いのでしょうか?周囲は年収400万円の人が多いです…。

配信日: 2025.06.22 更新日: 2025.10.21
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20代正社員で年収300万円は平均よりも低いのでしょうか?周囲は年収400万円の人が多いです…。
「正社員として働いているのに、年収が300万円台。周りはもっともらっているように感じて不安になる……。」20代の方の中には、そのような気持ちを抱える人もいるかもしれません。
 
SNSや職場で耳にする数字だけでは、本当に自分の年収が低いかどうかを判断しにくいものです。そこで今回は、国の統計データをもとに、20代の平均年収や年齢・業種による違いを確認していきます。
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20代の平均年収はどれくらい?

まずは、20代の平均年収がどの程度なのかを見てみましょう。国税庁が公表している「令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、20代全体の平均年収は以下の通りです。
 

20〜24歳:男性……279万円/女性……253万円/男女計……267万円
 
25〜29歳:男性……429万円/女性……353万円/男女計……394万円

 
この調査では、正社員・非正規社員を含めた全国の給与所得者が対象です。20代前半では300万円未満が平均であり、300万円台で働いている人も決して珍しくありません。周囲より年収が低く感じるかもしれませんが、実際にはごく一般的な水準に近いといえます。
 
一方で、25〜29歳になると男女ともに年収が上がる傾向が見られます。これは勤続年数や役職、業種の違いが反映されている結果といえるでしょう。あくまで平均値であるため、必ずしもすべての人がこの金額に達しているわけではありません。
 

年収は年齢や業種でも変わる

年収300万円が低いかどうかは、年齢だけでなく業種や職種によっても大きく変わってきます。国税庁の同調査では、産業別の平均年収も公表されています。
 
平均給与が最も高い「電気・ガス・熱供給・水道業」では、800万円超の割合が41.1%に上ります。次いで「金融業・保険業」でも800万円超が26.7%と最も多くなっています。一方で、平均給与が最も低い「宿泊業・飲食サービス業」では、100万円以下の割合が29.6%と最多です。
 
このように、業種によって年収にはかなりの差が見られます。平均的な水準を把握するためには、同年代の中でも同じ分野で働いている人と比べる視点が欠かせません。
 
また、同じ会社に勤めていても、学歴や資格の有無、勤続年数、昇給の仕組みが違えば、当然ながら給与の額にも差が生じます。年収は一見単純な数字に見えても、その裏には多くの要素が影響しているため、表面的な比較にとらわれすぎないことが大切です。
 

年収だけで判断しなくていい理由

年収の数字だけで、自分の働き方や社会的価値を判断してしまうのは少しもったいないかもしれません。なぜなら、給与に直接含まれていない部分にも、働く上でのメリットや安心材料が含まれているからです。
 
たとえば、企業によっては住宅手当や健康保険の補助が充実していたり、賞与(ボーナス)が年に複数回支給されたりします。また、年間の休日が多く、有給休暇を取得しやすい環境や、残業が少なくプライベートの時間をしっかり確保できる職場も存在します。これらの条件が整っていれば、手取りがやや少なくても生活の質は十分に保てるのです。
 
さらに、20代は経験を積み、スキルや専門性を高めていく準備期間でもあります。この時期に努力を重ねることで、将来的には昇給や転職によって収入を増やしていく道が開けていきます。年収300万円としての今の立ち位置は、あくまでキャリアの通過点と捉えることが大切です。
 

年収300万円でも悲観しなくていい

20代で年収300万円の水準は、国の統計データから見ても決して特別に低いわけではないようです。特に20代前半では300万円未満が平均的であり、同年代であっても勤続年数や役職、によって年収には差が生じます。
 
また、業種によっても収入の幅は大きく異なります。なお、年収以外の部分に注目することも重要です。福利厚生の内容や残業の有無、休暇の取りやすさなど、生活の質を支える要素は給与の外にも多く存在します。
 
こうした条件が整っている場合、年収がやや低く感じられても、実際の生活水準を高く保てる可能性もあるでしょう。
 

出典

国税庁長官官房企画課 令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-(21、26ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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