1人暮らしで「年収300万円」なのですが、生活が厳しいです…。どれくらいの年収になれば生活は「楽」になりますか?

配信日: 2025.06.22 更新日: 2025.10.21
この記事は約 4 分で読めます。
1人暮らしで「年収300万円」なのですが、生活が厳しいです…。どれくらいの年収になれば生活は「楽」になりますか?
物価の高騰が著しい昨今、実際に1人暮らしをしていて家計のやりくりが大変と感じる人は少なくないでしょう。
 
そこで本記事では、1人暮らしの人の平均支出額や平均年収などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

民間企業に勤める人の平均年収

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」を参考に、民間企業に勤める人の平均年収を男女別で表1にまとめました。なお、以下の平均年収にはボーナスも含まれます。
 
表1

男性 女性 男女計
平均年収 568万5000円 315万8000円 459万5000円
平均年収のうち、正社員 593万6000円 412万8000円 530万3000円
平均年収のうち、正社員以外 268万5000円 169万1000円 201万9000円

出典:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」より筆者作成
 
正社員と正社員以外では、男女ともに平均年収に大きな差があることが分かります。また、それぞれの区分における平均年収には男女差も発生しています。正社員の男女差は約180万円、正社員以外では約100万円の差があり、いずれも小さくない金額といえるでしょう。
 

1人暮らしの平均支出額

総務省の家計調査(令和5年)によれば、1人暮らし(単身世帯)における消費支出の月平均額は16万7620円です。なお、実際に自分の家計収支を計算する際は、年収ではなく手取り額を用いてください。年収は実際に手元に残る金額ではないため、家計収支を計算する際に年収を用いると、まだお金に余裕があると錯覚してしまう可能性があります。
 
年収に対する手取りの割合は、一般的には80%とされています。ただし、所得税は所得が多いほど課税額も多くなるため、人によっては手取りの割合が80%を下回ることもあるでしょう。
 
仮に年収が300万円の場合、手取り額はその8割とすると、年間で240万円になります。月額では20万円ですから、平均支出額を基にした収支計算では、3万2380円の黒字となります。ただし、これはあくまでも平均支出額を基にした計算のため、実際の支出額によっては黒字額がもっと少ないケースもあるでしょう。無論、赤字になる可能性もあります。
 
なお、平均年収である459万5000円の手取り額は、年間で367万6000円です。月額では約30万円、平均支出額との収支計算では約13万円の黒字となるため、かなり余裕があるといえるでしょう。
 

年収を上げる方法

現状の家計収支に不満があり、黒字を大きくしたいと考える場合は、収入を増やす必要があるでしょう。
 
そこで、年収を上げる方法の一例を紹介します。
 

現在の会社で昇給する

年収を上げる方法として最も一般的なのは、現在勤めている会社で昇給することでしょう。年功序列によって昇給される傾向がある国内企業においては、勤続年数が重要になります。
 
しかし、社員の評価基準は会社によってさまざまです。現在は、年功序列ではなく、成果や能力を基準に評価することで、昇給させる会社も少なくないようです。
 

残業代を稼ぐ

残業時間を増やせば、それに応じて残業代を稼げます。働いた分だけ収入が増えるという意味では、手軽に感じるかもしれません。ただし、これは残業時間に対して適正な残業代を会社が支払ってくれることが前提の方法です。
 
手っ取り早い方法である一方、残業時間を増やせば、プライベートの時間は少なくなります。また、少なからず疲労も増えるでしょう。当人のプライベートの状況や体力などによっては、適さない場合もある方法です。
 

転職する

転職先として同業他社を選ぶ場合、これまでの経験や知識を生かせるというメリットがあります。人材不足が著しい昨今において、即戦力になり得る人材は、転職先の会社としても貴重でしょう。そのため、現在よりも高い年収を得られる可能性があります。
 
転職によって別の業界へ進む人も少なくありません。年収は当人の能力だけでなく、業界などの外的要因にも大きく左右されます。そのため、年収を上げるために年収相場が高い業界への転職を検討することも1つの方法です。
 
年収相場は、社会情勢や景気によって変化しますが、例えば金融業界やIT業界などは、おおむね比較的高い傾向にあります。
 

家計収支に余裕が生まれる年収は支出額による

年収に対する手取り額の割合は人それぞれですが、一般的には80%とされています。年収が300万円である場合、月の手取り額は20万円です。1人暮らしの平均支出額が月に16万7620円とされているため、家計収支は3万2380円の黒字です。しかし、実際の支出額次第では黒字額がもっと少なくなることもあるでしょう。
 
家計収支に余裕が生まれる年収は支出額によります。平均年収である459万5000円を1つの目安にすれば、この場合の月の手取り額は約30万円です。平均支出額との収支計算では約13万円の黒字になるため、かなり余裕があるといえます。
 

出典

国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査―調査結果報告―(令和6年9月)
総務省 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問