都内の大学3年生です。卒業後は地元「九州」での就職を希望していますが、東京と比べ「平均年収」の差はありますか?

配信日: 2025.06.24 更新日: 2025.10.21
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都内の大学3年生です。卒業後は地元「九州」での就職を希望していますが、東京と比べ「平均年収」の差はありますか?
就職先を決めるにあたって、自分の年収がどのくらいになるのかは重要なポイントになると考えられます。特に、地方などに就職する場合、都市部と比べると平均年収にどのくらい違いがあるのか気になる人もいるでしょう。
 
本記事では、都道府県別の平均年収や地域によって年収に差が生まれる理由をご紹介するとともに、九州と東京における生活費の違いについてもまとめています。
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都道府県別の平均年収

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に「きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」の計算で九州にある県と東京都の年収を計算すると、表1の通りです。
 
表1

きまって支給する
現金給与額
年間賞与
その他特別給与額
年収換算
東京都 43万4300円 123万2200円 644万3800円
福岡県 33万8300円 87万1600円 493万1200円
佐賀県 30万1200円 72万7100円 434万1500円
長崎県 29万8500円 71万5100円 429万7100円
熊本県 30万7000円 76万5500円 444万9500円
大分県 30万9600円 75万8600円 447万3800円
宮崎県 28万1100円 65万3800円 402万7000円
鹿児島県 29万4500円 72万2300円 425万6300円

※厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
「きまって支給する現金給与額」「年間賞与その他特別給与額」ともに、東京都の方が上回っています。九州は、県によって東京都より150万円~240万円ほど平均年収が低いことが分かります。
 

地域によって年収に差が生まれる理由

地方と大都市では平均年収に大きな差が出る場合もあります。
 
その理由として挙げられるものに、産業構造の違いがあるでしょう。大都市には金融業や情報通信業など、大きな利益を生み出しやすい産業が多く存在しています。専門的なサービスも多いため、地方との年収格差が生じやすい状況にあると考えられます。
 
また、大企業の本社が東京などの大都市に集中している場合も多く、中小企業の割合が多い地方とは給与水準に違いがあるようです。
 
さらに、企業数が多い都市部では求人の数も多くなるため、優秀な人材を取り合うために給与条件をよくしている企業もあるでしょう。このような理由から、大都市である東京の平均年収が高くなると考えられます。
 

九州と東京では生活費にどのくらい違いがある?

地方と大都市では平均年収に差がありますが、生活費にも差があると考えられます。総務省統計局の「2024年家計調査(家計収支編)」で都道府県庁所在地別の1ヶ月の消費支出を見てみると、東京都区部は28万260円です。
 
一方、九州の場合は、福岡市が23万3333円、佐賀市が21万801円、長崎市が23万5153円というように、20万円台前半となっています。
 
このことを考えると、九州で就職した場合の年収は東京より低くなる傾向がありますが、生活費は地方の方がおさえられる可能性があるため、ある程度余裕のある生活を送ることができるかもしれません。
 

九州は東京より平均年収が150万円~240万円ほど低い場合もある

東京都と九州地方の県ごとの平均年収を比較してみると、九州の方が150万円~240万円ほど低い場合もあることが分かります。地方と大都市では産業構造や企業規模・求人数などに差があるため、大都市の方が給与水準が高くなる傾向があるようです。
 
しかし、1ヶ月の生活費を比較してみると東京より九州の方が安く済んでいる場合もあるようなので、東京より年収が低くても余裕のある生活を送れる可能性はあるでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別参考表1 性、都道府県別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
総務省統計局 2024年家計調査 家計収支編 第2表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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