「今年のボーナス50万円だった」と落ち込む兄。私は毎年「20万円」以下なのですが、平均と比べて少ないのでしょうか？ 2024年の“夏のボーナス”平均とも比較

夏のボーナスの支給時期になりました。「今年のボーナスは50万円だった」と落ち込む兄を持つAさんのボーナスは毎年20万円以下だそうです。Aさんはボーナスの支給額が自分の倍以上でも落ち込む兄を見て、自分がもらっているボーナスは平均よりもかなり少ないのではないかと不安を感じたそうです。
 
そこで本記事では、大手企業の2025年の夏のボーナスについて、ボーナスが50万円、20万円は平均と比べて低いのかを2024年の夏のボーナスと比較しながら紹介・解説していきます。

2025年夏の大手企業のボーナスとは？

一般財団法人労務行政研究所の調査によると、東証プライム上場企業の2025年夏のボーナスの妥結水準は約86万円で、対前年比3.8％増となっています。この金額は過去最高額を更新しており、製造業では平均が90万円を超えています。支給月数の平均は2.55ヶ月となっています。
 
このように2025年夏のボーナスは昨年よりもアップする人が多いかもしれません。
 

ボーナスの支給額が50万円、20万円は平均より少ない？

クラウドサービス事業などを展開する株式会社DONUTSが実施した調査によると、2024年夏のボーナスの平均支給額は約42万円です。50万円の兄は平均より多く、20万円のAさんは平均より少ないことがわかります。
 
同調査では男性の平均支給額は約50万円、女性の平均支給額は約32万円となっています。男性の年齢別にみると、40代では60万円以上、50代では70万円以上の平均支給額となっています。
 
そのため、40代男性でボーナス50万円というのは平均よりも多いとはいえず、Aさんの兄のように同年代と比較して落ち込むケースもあるでしょう。
 
一方、女性では40代から50代前半まで平均支給額に大きな差はなく、約35万円前後、20代後半から30代後半でも約30万円となっています。そのためAさんの20万円も同年代の女性と比較しても、低いという結果になっています。
 

ボーナスが多い業界はある？

一般財団法人労務行政研究所の調査によると、調査に回答した製造業の中でも輸送用機器業の平均支給額が最も高くて約99万円、自動車業のみの場合は約104万円という結果でした。
 
製造業の中では、輸送用機器に次いで機械業（約95万円）、鉄鋼業（約93万円）のボーナス平均支給額が高いという結果になりました。
 
また対前年比では非鉄・金属業が＋10.7％と2024年と比較して大きく増額しています。
 
一方で、製造業で最も平均支給額が低かった産業は紙・パルプ業でその金額は約71万円となっています。
 
非製造業の中では、建設業の平均支給額が約98万円と最も高く、次いで情報・通信業が約91万円でした。非製造業の中で最も低いのは陸運業で約41万円となっています。
 
このように大手企業同士でも2倍以上の差がつくケースもあり、企業規模だけでなく、業界によってもボーナスの支給額は大きく左右されることが分かります。
 

まとめ

2025年の夏のボーナスは過去最高だった昨年を上回ることが予想されます。支給額が50万円というのは2024年の平均支給額よりも多いですが、男性の平均支給額と同額となります。
ボーナスの支給額が20万円の場合は平均支給額よりも低く、さらに20代後半以降の女性の平均支給額よりも少ない金額となっています。
 
ボーナスは企業規模などだけでなく、業界によっても大きく変わってくるため、ボーナスの支給額に不満がある場合は、ボーナスの支給額が多い業界への転職なども検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

一般財団法人労務行政研究所 東証プライム上場企業の2025年 夏季賞与・⼀時⾦（ボーナス）の妥結⽔準調査
株式会社DOUNUTS 2024年の夏季賞与平均支給額は「422,643円」　ジョブカンが夏季賞与の実態調査を性別・年齢別・企業規模別に実施
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー