夏のボーナスが「過去最高」と聞いて驚いています。平均はいくら？ 上がった業種・下がった業種はどこですか？
そこで今回本記事では、2025年夏のボーナスの平均額や業種ごとの違い、大企業と中小企業の差など、気になる実態をわかりやすく解説します。
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2025年夏のボーナス、平均支給額はいくら？
帝国データバンク「2025年夏季賞与に関する企業の動向アンケート」によると、2025年の夏のボーナスは、全体の平均支給額は45万7000円と発表されました。前年よりも1万8000円増えており、物価高への対策や賃上げの流れが反映された形です。特に30万～50万円未満の層が最も多く、全体の34.8％を占めています。
支給が「増えた」と回答した企業は33.7％と、前年比でやや減少した一方、「支給額が変わらない」と答えた企業が37.0％、「減少した」とする企業は12.0％でした。また、13.0％の企業ではボーナスの支給自体がないという結果も出ています。
なお、「増えた」と回答した企業の規模別に見ると、大企業は38.4％、中小企業は33.0％（うち「小規模企業」は27.0％）でした。
このように、平均額は上昇傾向にあるものの、実際には業種間、企業規模での差が広がっており、一概に”誰もが増えている”とはいえない状況です。
増えた業種・減った業種はどこ？ ボーナス格差の実態
一般財団法人労務行政研究所「東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時金（ボーナス）の妥結水準調査」によると、東証プライム上場企業の平均支給額は86万2928円で過去最高額を更新したとされています。
最もボーナスの上昇率が高いのは「非鉄・金属」で前年比+10.7％、金額が最も高いのは「輸送用機器」で98万7670円（うち、自動車は104万4621円）です。一方、最も上昇率が低かったのは「鉄鋼」で前年比-3.5％、金額が低かったのは「陸運」で40万5836円とのことです。
このように、ボーナス額は業種によって大きな差があり、業績や市場環境の影響を強く受けていることがわかります。特に製造業の中でも輸送用機器は高水準を維持していますが、鉄鋼や陸運など一部の業種では厳しい状況が続いています。
まとめ：ボーナスの「過去最高」は本当？ その実態と背景
ニュースで耳にする「過去最高のボーナス」とは、東証プライム上場企業のことです。たしかに全体平均は上がっているものの、それがすべての働く人に当てはまるわけではありません。
実際には、業種によって増えたところ・減ったところがあり、大企業と中小企業でも差があります。物価上昇の影響を考えれば、実質的に「豊かになった」と言い切れない人も多いでしょう。
とはいえ、好調な業界では人材確保のための賞与増額が続いているのも事実です。今後の動向に注目しながら、自身の業種や企業の位置づけを理解することが、今後のキャリア選択にも役立つはずです。
出典
帝国データバンク 2025年夏季賞与に関する企業の動向アンケート
一般財団法人労務行政研究所 東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時金（ボーナス）の妥結水準調査
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
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