「操縦士」と「副操縦士」で年収が1000万円も違うって本当…?仕事内容の違いと“収入差”を比較!
また、副操縦士から操縦士になると年収はどのくらいアップするのか、仕事内容にはどのような変化があるのかなど、確認しておくとよいかもしれません。
本記事では、操縦士と副操縦士の年収の差や仕事内容の違いを確認するとともに、操縦士や副操縦士になる方法についてもまとめています。
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航空操縦士の平均年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に、航空機操縦士の平均年収を確認してみましょう。
平均年収を「(きまって支給する現金給与額×12ヶ月)+年間賞与その他特別給与額」で計算した場合、航空機操縦士の場合は「(138万500円×12ヶ月)+122万4400円=1779万400円」となります。
企業規模別に見た場合の平均年収を同様の方法で計算していくと、以下の通りです。
・1000人以上の企業:1979万8800円
・100~999人の企業:1229万2500円
・10~99人の企業:685万7300円
企業規模が大きいほど、平均年齢が高くなることが分かります。
操縦士と副操縦士の年収の差
上記で紹介した調査において「航空機副操縦士」という職種区分はないため、航空機操縦士には副操縦士も含まれると考えられます。そのため、操縦士と副操縦士の年収を明確に比較することは難しいかもしれません。そこで、年齢階級別に見たデータから、操縦士と副操縦士の年収の差を推測してみましょう。
国土交通省によると、副操縦士になるための訓練に2~4年、副操縦士になってから操縦士になるまでは7~10年ほどかかるようです。仮に、4年制大学を卒業後に航空大学校で2年間学んでから航空会社などに就職した場合だと、24歳前後であると考えられます。
これを基に、入社から5年後に副操縦士になり、それから10年後に操縦士になったとする場合、29~39歳前後まで副操縦士として働くことになるでしょう。その後、40歳を迎えたころから操縦士を務めると仮定します。
上記の調査で航空機操縦士の年齢階級別の平均年収を確認した結果、以下のようになります。
・30~34歳:1302万5800円
・35~39歳:1643万8000円
・40~44歳:1760万9500円
・45~49歳:2134万2500円
・50~54歳:2284万7000円
・55~59歳:2617万6500円
39歳まで副操縦士として働いた場合の年収で最も高いのは「35~39歳」の1643万8000円、40歳ごろから操縦士として働いた場合の年収で最も高い「55~59歳」の2617万6500円と比較すると、1000万円近い差があることが分かります。
操縦士と副操縦士の仕事内容の違い
旅客機の操縦は、操縦士と副操縦士の2人でおこない、役割はそれぞれ異なります。操縦士は全体的な責任を負う一方、副操縦士は機長の補佐と管理責任の共有がおもな役割です。
操縦士の具体的な仕事には、飛行前計画やナビゲーション、飛行時に起こり得る緊急事態の管理、乗組員の職務の確認などがあります。副操縦士はあらゆる面で操縦士をサポートし、飛行中も操縦士の指示にしたがって操縦します。
このような役割の違いが、操縦士と副操縦士の年収に差がある理由の1つでしょう。
操縦士と副操縦士の平均年収は年齢によって1000万円近く差があることも
航空機操縦士の平均年収は1779万400円ですが、このデータには副操縦士のものも含まれています。
年齢別の平均年収から推測すると、操縦士の平均年収は年齢によっては副操縦士より1000万円近く高い場合もあると考えられます。
操縦士は全体的な責任を負い、副操縦士は操縦士の補佐的な役割を果たすというように、その役割の違いが年収に差が出る理由の1つであるといえるでしょう。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 2023年
国土交通省 羽田空港のこれから パイロットの取組み
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
