夫婦合わせてついに「年収1000万円」に!年収が高い夫婦は“パワーカップル”と言うそうですが、私たちは「該当」しますか?

配信日: 2025.07.02 更新日: 2025.10.21
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夫婦合わせてついに「年収1000万円」に!年収が高い夫婦は“パワーカップル”と言うそうですが、私たちは「該当」しますか?
共働き夫婦が一般的になりつつある近年、「パワーカップル」という言葉を目にする機会が増えました。ただ、この言葉が単に年収が高い夫婦を指すものなのかどうかが気になる方や、そもそもパワーカップルの年収に定義があるかどうか疑問に感じる方も多いでしょう。
 
本記事では、パワーカップルとされる年収の目安や、メリット・デメリットについても詳しく解説します。
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パワーカップルの特徴

パワーカップルとは、一般的に高収入の共働き夫婦を指します。ただし、調査機関によって目安が異なるため、パワーカップルに対する定義はありません。ここでは、各調査機関が示す世帯年収の基準について、詳しく解説します。
 

パワーカップルの世帯年収

パワーカップルの目安とされる世帯年収は、調査機関によって異なるのが現状です。例えば、ニッセイ基礎研究所の「パワーカップル世帯の動向」によると、夫婦それぞれ年収700万円以上が基準です。このことから、夫婦の合計世帯年収が1000万円を超えていればパワーカップルに該当すると考えられます。
 

パワーカップルの割合

総務省の「家計調査報告 2024年(令和6年)12月分及び2024年平均」によると、共働き夫婦世帯の平均月収は63万6155円であり、これを年収に換算すると、およそ763万3860円です。
 
一方、厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」では、世帯年収が1000万円以上の割合は全体の11.6%とされています。これらの情報を踏まえると、年収1000万円以上の世帯は全体の中でもごくわずかであり、その中でもパワーカップルに該当する共働き夫婦は、さらに限られていると分かります。
 

パワーカップルのメリット

パワーカップルは、安定した収入によって、生活面や経済面でさまざまな恩恵を受けられます。ここからは、特に実生活に直結する具体的なメリットをいくつか紹介します。
 

税負担が軽い・手取り収入が多い

夫婦のどちらか1人が高年収を得るよりも、夫婦それぞれが適度に高収入を得る方が、全体の税負担が抑えられます。なぜなら、日本の所得税は累進課税制度を採用しており、1人で1000万円を稼ぐよりも、2人で500万円ずつ稼ぐ方が税率は低くなり、最終的に手取り収入が多くなります。
 

ペアローンで住宅購入が可能

安定した収入がある夫婦の場合、ペアローンを利用して住宅ローンを組むことが可能です。ペアローンとは、1つの物件に対して夫婦が別々にローン契約を結ぶ仕組みで、借入可能額が多くなります。これにより、価格が高い物件にも手が届きやすくなり、住まいの選択肢が広がるのが特徴です。
 

夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けられる

夫婦でペアローンを利用して住宅ローンを組んだ場合、それぞれが住宅ローン控除の対象となることも大きなメリットです。住宅ローン控除とは、年末時点の住宅ローン残高に対して0.7%分の金額を、所得税および翌年の住民税を控除できる制度です。新築住宅で13年間、既存住宅では10年間まで控除を受けられ、大きな節税効果が期待できます。
 

パワーカップルのデメリット

パワーカップルは経済的に有利ですが、収入が高い故の課題もあります。ここでは、特に注意しておきたいデメリットについて解説します。
 

補助金や助成金がもらえない場合がある

パワーカップルは収入が高い分、収入制限がある補助金や助成金を受け取れないケースも少なくありません。例えば、保育料の軽減措置や高校生修学への助成金には収入制限が設けられており、支給の対象外になる場合があります。
 

仕事・家事・育児の両立が難しい

基本的に共働きであるパワーカップルは、仕事・家事・育児のバランスを取るのが難しい傾向にあります。高収入であれば責任の重い役職や長時間勤務を伴う職種に就いている場合が多く、家庭との両立に悩む方も少なくありません。
 

夫婦それぞれが安定した収入を得ているのがパワーカップル

パワーカップルとは、夫婦それぞれが安定した収入を得ており、「世帯年収が1,000万円以上」または「夫婦それぞれ年収700万円以上」の共働き夫婦を指す言葉です。明確な定義は異なるものの、経済的なゆとりが大きな特徴といえます。
 
また、パワーカップルには税負担の軽減や住宅ローン控除などのメリットがある一方で、補助金の対象外になったり、家事や育児との両立が難しかったりするなどの課題もあります。
 
夫婦でしっかりと稼ぎ、支え合いながら暮らすことができるのは大きな強みです。ライフスタイルの選択肢も広がり、自分たちに合った生き方を選べる自由は、まさに「パワーカップル」ならではの魅力といえるのではないでしょうか。
 

出典

ニッセイ基礎研究所  パワーカップル世帯の動向
総務省 家計調査報告2024年(令和6年)12月分及び2024年平均
厚生労働省  2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況
国税庁 所得税の税率
住宅金融支援機構 フラット35 ペアローンの概要
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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