2025年、「夏のボーナス」は過去最高「平均86万円」!? 「100万円」に迫る業種もあるって本当? 金額が高い業種TOP3を紹介!
配信日: 2025.07.05

一般財団法人労務行政研究所の「東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時⾦(ボーナス)の妥結⽔準調査」によると、2025年春季労使交渉で妥結した東証プライム上場企業を対象とした夏のボーナスの平均支給額は86万2928円でした。
これは、前年の支給額(平均83万1003円)を上回り、調査を開始した1970年以降で過去最高額を記録する見込みです。
中でも、業種によっては100万円に迫る高額支給を予定しているケースもあり、働き手にとってはうれしいニュースとなっています。
本記事では、調査結果を基に、2025年夏のボーナスで特に高額支給が見込まれている業種TOP3を紹介します。

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目次
驚きの高額ボーナス!産業別・支給額が高いTOP3をチェック
2025年夏のボーナスは過去最高水準となり、特に支給額が高い業種TOP3として「機械」「建設」「輸送用機器」が注目されています。
3位:機械(平均支給額95万4431円)
3位は機械で、平均支給額は95万4431円です。
内閣府の「機械受注統計調査報告」によれば、設備用機械類の受注額は内需・外需ともに継続的に増加しており、国内外の設備投資意欲の強さを裏付けています。
今後も機械業界は、安定した収益と堅調な成長が期待されています。
2位:建設(平均支給額97万6667円)
2位にランクインしたのは建設です。平均支給額は約97万6667円となっています。
国土交通省の「建設工事受注動態統計調査」によると、令和6年度の建設工事受注総額は前年度比5.3%増の約18.9兆円となり、4年連続で拡大しました。特に民間工事はサービス業や製造業の需要が伸び、8.9%の増加を記録しています。
建築・土木ともに堅調で、産業投資やインフラ整備が建設業の成長を支えています。
1位:輸送用機器(平均支給額98万7670円)
今年最も高いボーナスを記録したのは輸送用機器でした。平均支給額は約98万7670円です。
好調の背景には、半導体不足の解消による生産体制の正常化、自動車メーカーによる原材料高の価格転嫁推進、円安の進行といった要因が挙げられるようです。
これらの複合効果により、自動車を中心とした輸送用機器セクターは、国内外の新車需要増にも支えられ、全産業をけん引する存在として力強い回復基調にあると考えられます。
ボーナス増額の背景には「企業業績の回復」と「人材確保」が鍵に
2025年夏季ボーナスの増額背景には、企業を取り巻くさまざまな要因があります。
まず、社会全体で進む賃上げの流れや物価上昇への対応が大きな理由です。企業は従業員の生活を支えるため、賃金やボーナスの引き上げを求められており、人材確保・定着を優先して賞与を増やす動きが目立ちます。
業績が好調な企業では、売り上げや利益の伸びを従業員に還元する意識が強いようです。また業績が厳しい企業でも、物価高や人手不足の影響を踏まえ、従業員の生活支援やモチベーション維持のために賞与を増額するケースが見られました。
加えて、ベースアップ実施によって賞与支給額が自然に増加する企業も多く、国の賃上げ促進税制を活用した企業もあります。全体として、賃上げと人材確保、物価高対策がボーナス増額の大きな原動力となっています。
2025年夏ボーナスは平均約86万円で過去最高の見込み|上位3業種は100万円に迫る
2025年の夏のボーナスは、平均支給額が過去最高となる見込みで、特に「機械」「建設」「輸送用機器」などでは100万円に迫るボーナスが支給されます。
こうした傾向は、就職・転職市場にも影響を与える可能性があります。企業選びの際に、「どれだけ業績に応じて従業員に還元しているか」という点が、これまで以上に重視されるようになるかもしれません。
景気の回復が本格化する中で、今後のボーナス動向にも引き続き注目が集まります。
出典
一般財団法人労務行政研究所 東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時⾦(ボーナス)の妥結⽔準調査
内閣府 統計表一覧:機械受注統計調査報告
国土交通省 令和6年度の建設工事受注動態統計調査(大手50社調査)結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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