国家公務員のボーナスがアップ! 総理大臣や国会議員ももらえる?いくら支給されるの?
民間給与とのバランスを踏まえて支給月数が引き上げられ、一般職国家公務員の平均支給額はおよそ70万円、特別職である総理大臣や国会議員には数百万円規模の支給が行われています。本記事では、その実態と背景を見ていきます。
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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2025年夏のボーナス、国家公務員はアップ!
内閣官房内閣人事局が公表した資料によると、2025年度の夏の一般職国家公務員(平均年齢33.1歳)のボーナス平均支給額は、約70万6700円(前年比+7.2%)となったようです。
平均給与額が昨年の約29万8400円から約31万2700円、支給月数は2024年の2.21ヶ月から2.26ヶ月にそれぞれ上昇しました。
昨年の人事院勧告に基づく給与法改正などにより、期末・勤勉手当の支給月数が昨年に比べ0.05月分の増加となったこと、俸給が増額したことなどにより、平均給与額が増加したことによるものです。
総理大臣や国会議員もボーナスをもらえる?
総理大臣や国会議員もボーナスをもらっています。では、どのくらいボーナスをもらっているのかを表1にまとめました。
表1
出典:内閣官房内閣人事局「令和7年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」を基に筆者作成
なぜアップしているの?
なぜアップしているのか、理由をまとめると以下のようになります。
●民間業績・給与水準の改善を受け、政府が人事院勧告で調整しているため
●給与全体の底上げも含め、若年層を中心に基本給も引き上げられたため
●公務員給与は賃金・ボーナスの民間とのバランスを取る仕組みがある
民間との比較でどう変わったのでしょう。一般職国家公務員平均では前年比+7.2%の増加となった一方で、民間でも春闘で賃上げ・一時金が進んでいます。
株式会社帝国データバンクが公表した「2025年夏季賞与に関する企業の動向アンケート」によれば、有効回答企業1227社のうち、33.7%もの企業が平均支給額が前年より「増加する」と回答しています。このようなことからも公務員のボーナス増額は、民間給与の増加とリンクしているといえるでしょう。
まとめ
2025年夏の国家公務員ボーナスは、民間の給与水準の上昇を受けて平均約70.6万円に増額されました。総理大臣や国会議員などの特別職にも支給が行われ、制度に基づいた支給額が公表されています。
公務員給与は民間との均衡を図る仕組みによって調整されており、今後も経済状況や人事院勧告に応じた見直しが行われていくものと見られます。
出典
内閣官房内閣人事局 令和7年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
株式会社帝国データバンク 2025年夏季賞与に関する企業の動向アンケート
執筆者 : 柴沼直美
CFP(R)認定者

