50代の夫は平社員のままですが、周囲は皆「課長以上」になっています。年収にはどれくらいの差があるのでしょうか?
50代になった今、同じ時期に入社した同期のほとんどが課長・部長と出世しているのに、うちの夫はいまだに“平社員”のまま。家庭内でも心配の声が出はじめ、「このままで大丈夫? 」とモヤモヤしている方も多いのではないでしょうか。
実際に出世の有無で、50代の年収にはどれほどの差が出るのか。そして、もし平社員のままでいるなら、将来への備えはどうすればいいのか。本記事では、最新の統計データとともに、「平社員50代」の現実と、これからできる対策を解説します。
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目次
同期はみんな課長。なぜ夫だけ「平社員」のまま?
かつては年功序列が当たり前だった時代。しかし、現在は成果主義やポストの縮小で「課長になれるのは半数以下」と言われています。つまり、「出世していない人の方が多数派」なのです。また、出世しない理由も人それぞれです。
・自分から昇進を断った(家庭や健康優先)
・評価のチャンスに恵まれなかった
・管理職になっても手当が少ないから選ばなかった
一見ネガティブに見える状況も、選択の結果である可能性があります。
課長と平社員、50代で年収に“最大500万円の差”がつく現実
パーソルキャリア株式会社の調査によると、2024年の平均年収は426万円ですが、実際の役職別の年収差は大きいです。
・大企業の課長
約1000万円
・中小企業の課長
約700万円前後
・50代平社員
400〜500万円前後
差は200万〜500万円にもなり、生涯年収では1億円近い差になるケースも。
たとえば、「月の手取りが15万円違う」状況なら、教育費・老後資金・住宅ローンの完済時期にも影響します。夫婦で年収格差を直視し、「このままで老後が迎えられるのか?」を今こそ見直す必要があります。
今からでも遅くない。年収格差を埋めるためにできること
年収アップ=出世だけではありません。以下の選択肢も現実的です。
・副業で+5万〜10万円の月収を補う
・スキルアップで社内評価を上げる(IT系資格など)
・転職で市場価値を見直す(ビズリーチ、リクルートなどは50代転職実績も)
・企業型DCやiDeCoなどの節税投資で“手取り”を増やす
また、家族で話し合うことで、将来の家計やライフプランの再設計も可能です。夫婦で協力してキャリアを見直せば、思わぬ活路が見えてくることもあります。
平社員のままでも未来は変えられる。今できる一歩とは?
たしかに、50代で「平社員」のままという状況は、不安を感じやすいものです。周囲と比較して、気持ちが沈んでしまうこともあるでしょう。
しかし、出世だけがすべてではありません。現代は「副業解禁」「定年延長」「リスキリング支援」など、50代でも再起できる制度やチャンスが広がっている時代です。
大切なのは、“今の立ち位置”ではなく“これからどう動くか”。現実を知ったうえで行動することで、年収も、老後も、大きく変えられます。
出世競争に乗らなかったからこそ選べる道もある。今こそ、自分たちに合った未来をつくるタイミングです。
出典
パーソルキャリア株式会社 2024年版平均年収ランキング
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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