社会人2年目の私の年収は「350万円」ですが、同年代の全国平均と比べて「少ない」のでしょうか?
この記事では、公的な調査に基づいて、350万円が同年代の中でどの位置にあるのかを分かりやすく整理します。
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まずは同年代の平均年収を確認
国税庁の「民間給与実態統計調査(令和5年分)」によると、20〜24歳の平均年収は267万円、25〜29歳は394万円です。全体の平均は460万円で、若い世代はまだ水準が低いことが分かります。平均年収は、1年間通じて勤務した給与所得者を対象に算出された数字です。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(令和6年)」でも、年齢が上がるごとに給与水準が上がる傾向が示されています。企業の規模や勤続年数が賃金に影響する点も特徴でしょう。
年収350万円は平均より上か下か
同じ国税庁の調査をもとにすると、年収350万円は20〜24歳の平均267万円を上回ります。差は83万円で、月にすると7万円近い多い計算になります。
一方で、25〜29歳の平均394万円と比べると44万円下の水準です。つまり、社会人2年目の年代では平均以上ですが、数年先の水準と比べるとまだ伸びしろがある、という位置づけでしょう。
会社の規模や働き方でも差が出る
同じ年齢でも大企業と中小企業、正社員か非正規かで年収は変わります。例えば大企業の正社員なら同じ20代前半でも平均を上回るケースが多く、逆に賞与が少ない働き方では平均を下回ることもあります。
正規・非正規の違いによって年収に差があることが国税庁のデータでも示されています。自分の350万円という数字がどのように見えるかは、企業規模や雇用形態も含めて考える必要があるでしょう。
賞与の割合次第で月々の余裕は変わる
賃金は月々の所定内給与と年間賞与の組み合わせで把握されるため、年収が同じ350万円でも、配分の違いで毎月の手取りの感覚は変わるでしょう。
例えば、年収350万円のうち賞与が100万円(年2回各50万円)なら、月給は20万8000円程度になります。一方で賞与が40万円(年2回各20万円)なら、月給は25万8000円程度になります。
どちらも額面は同じ350万円ですが、前者は月々の自由度がやや小さく、代わりに賞与月にまとまった資金が確保できる形でしょう。後者は毎月のやりくりに余裕が出やすい反面、賞与月のインパクトは小さくなります。
20〜24歳の全国平均267万円より高い水準
年収350万円は、20〜24歳の全国平均267万円よりは高い水準です。しかし、25〜29歳の全国平均394万円と比べるとまだ届かない位置にあります。
社会人2年目としては順調といえる額面ですが、今後のキャリアの積み重ねや働き方次第でさらに伸びる余地があります。自分の条件を把握したうえで、経験やスキルを積み重ねていくとよいでしょう。
出典
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査(概要)」
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
