同年代の従兄が30代で年収600万円と言っていました。年収600万円だと手取りはどのくらいになるのでしょうか?

配信日: 2025.08.30 更新日: 2025.10.21
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同年代の従兄が30代で年収600万円と言っていました。年収600万円だと手取りはどのくらいになるのでしょうか?
「年収600万円」と聞くと、多くの人は「かなり余裕のある生活ができそう」と感じるかもしれません。しかし、実際に生活に使えるお金は「手取り」です。税金や社会保険料が引かれるため、額面の年収と手取りの金額には大きな差があります。
 
本記事では、30代で年収600万円の場合、手取りはどの程度になるのかを解説します。
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年収600万円の手取りはおよそ460万円前後

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、年収600万円以上の人は全体の23%を占めています。年収600万円の場合、手取りはおおよそ 430万円〜510万円 の範囲に収まるのが一般的です。
 
幅があるのは、住んでいる地域や加入している健康保険組合、扶養家族の有無などで控除額が変わるためです。
 
例えば、独身で東京都に住んでいる30代会社員を想定すると、手取りは 約460万円前後 になるケースが多いといわれています。月ごとに換算すると 約38〜39万円 です。ボーナスの割合が多い会社では、毎月の手取りは30万円台前半に抑えられ、ボーナスで大きく調整されることもあります。
 
つまり、額面の600万円をそのまま自由に使えるわけではなく、実際には年収の75%〜85%程度が手元に残るというイメージを持つのが現実的です。
 

手取り額が減る理由は「税金」と「社会保険料」

では、なぜこれほど差が出るのでしょうか。大きな要因は「税金」と「社会保険料」です。会社員の場合、給与から天引きされるものには以下があります。

●所得税
●住民税
●健康保険料
●厚生年金保険料
●雇用保険料

例えば年収600万円の人の場合、毎月数万円単位でこれらの費用が差し引かれます。扶養家族がいれば「扶養控除」が適用されて税額が下がる一方、独身や子どものいない共働き世帯では控除が少ないため、手取りが相対的に低くなります。
 
また、健康保険料や年金の料率は地域や組合によって異なります。大企業の健康保険組合に入っている人と、中小企業の協会けんぽに加入している人では、同じ年収でも手取りに差が生まれるのです。
 

年収600万円は生活に余裕がある?

では、手取り460万円ほどの生活はどの程度余裕があるのでしょうか。
 
独身の場合、家賃10万円の部屋に住んでも十分に貯金ができるレベルです。趣味や旅行にもある程度お金を使え、資産形成を考える余裕も生まれます。一方、既婚で子どもがいる家庭では教育費や住宅ローン、保険料などの固定費が増えるため、「余裕がある」とは言い切れない場合もあります。
 
特に都市部で子育てをする場合、手取り460万円前後では貯金にまわせる額が限られるケースも多いです。そのため、年収600万円でも「生活は普通レベル」と感じる人が少なくありません。
 

年収600万円でも手取りは約460万円

30代で年収600万円というのは、同年代の平均と比べると高水準です。ただし、実際に生活に使える手取りは約460万円、月にすると38万円前後が目安になります。
 
手取り額は税金や社会保険料の仕組みに左右されるため、年収が上がれば必ずしも自由に使えるお金が増えるわけではありません。だからこそ、収入の増加に合わせて「支出の管理」や「資産形成」を意識することが大切です。
 
年収600万円という数字に安心するのではなく、実際の手取りを踏まえた家計管理を行うことで、より豊かな生活を実現できるでしょう。
 

出典

国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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