年収500万円は平均以上? いくらくらいの年収帯が一番多いの?

配信日: 2025.09.05 更新日: 2025.10.21
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年収500万円は平均以上? いくらくらいの年収帯が一番多いの?
「年収500万円」という数字は、多くの人にとってひとつの目安や目標とされる金額です。就職活動や転職活動の場面でも「年収500万円は高いのか、低いのか」と気になる方は多いでしょう。けれども、実際に日本全体で見たときに500万円という収入はどのような位置にあるのでしょうか。
 
本記事では、国税庁が発表した統計調査のデータをもとに、日本人の平均年収や最も多い年収帯について解説していきます。統計を正しく読み解くことで、自分の収入が社会的にどのあたりに位置するのかが明確になり、将来のキャリア設計にも役立つはずです。
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日本の平均年収はいくら?

国税庁長官官房企画課の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は460万円でした。これは民間企業で働く給与所得者全体を対象にした数値で、年齢や職種を問わず全体像を示しています。
 
男女別に見ると、男性の平均年収は569万円、女性は316万円となっており、男女の間には大きな差が存在します。背景には、働き方の違いや管理職比率、非正規雇用の割合の差などが影響していると考えられます。つまり、平均値だけを見ても「一般的な年収の水準」は把握できますが、性別や働き方によって実感と大きく異なる可能性があることが分かります。
 

年収500万円は平均以上? 中央値との比較で見る実態

単純に平均年収と比べると、500万円は460万円を上回るため、全体としては平均以上といえます。ただし、年収分布を理解する上では「中央値」をあわせて確認することが重要です。
 
中央値とは、すべての人を年収の低い順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する人の年収を指します。厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、中央値は405万円という結果です。平均と比べると中央値の方が低くなっており、これは一部の高収入層が平均値を押し上げているためです。
 
この点から考えると、年収500万円は平均だけでなく中央値と比べても明らかに高い水準にあります。言い換えると、500万円という年収は日本全体で見れば上位に属する数字であり、「一般的な水準を超えている」と判断できるのです。
 

一番多い年収帯はいくら? 男女別の実態も紹介

平均や中央値だけでなく、「最も人数が多い年収帯」を確認することで、より現実に近い姿が見えてきます。
 
前述の国税庁長官官房企画課の調査によると、男性で最も多いのは「400万円超500万円以下」の層で、全体の17.5%を占めています。一方で女性では「100万円超200万円以下」が最も多く、20.5%を占めています。
 
男女を合わせた全体で見ると、「300万円超400万円以下」に属する人が最も多い層にあたります。つまり、実際には「300万円から400万円程度の年収」が日本では一般的であるといえるでしょう。
 

まとめ:500万円の年収の立ち位置と今後の考え方

ここまでのデータを整理すると、まず日本全体の平均年収は460万円であり、中央値は405万円でした。したがって、年収500万円は平均よりも高く、中央値と比べても十分に高い水準に位置していることが分かります。
 
さらに、男性で最も多い年収帯が「400万円超500万円以下」であることを考えると、500万円という数字は多くの人が目指すひとつの到達点だといえるでしょう。一方で、女性を含めた全体で見ると「300万円超400万円以下」が最も一般的な水準であり、500万円は「一般的な層よりやや上にある」位置付けになります。
 
自分の年収が500万円未満であっても、それは決して珍しいことではありません。統計調査によれば、多くの人が同じような水準で生活しているからです。その一方で、今後のキャリアや働き方を工夫することで、平均以上の水準に近づける可能性は十分にあります。
 
逆に500万円以上の年収がある人にとっては、自分が平均や中央値を超えていることを確認できる良い指標となります。
 
どちらの場合も、現状を正しく把握したうえで将来の目標や生活設計を考えていくことが大切です。年収の数字はひとつの目安にすぎませんが、自分の立ち位置を知ることで次のステップが見えてくるはずです。
 

出典

国税庁長官官房企画課 令和5年分民間給与実態統計調査 -調査結果報告- II 1年を通じて勤務した給与所得者 2 平均給与(15ページ)、3 給与階級別分布(23ページ)
厚生労働省 2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況 II 各種世帯の所得等の状況 2 所得の分布状況(10ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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