日本の平均年収は「460万円」らしいけど、そんなにもらっている人は少ない…?実際に「平均年収以上」稼いでいる人の割合とは

配信日: 2025.09.09 更新日: 2025.10.21
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日本の平均年収は「460万円」らしいけど、そんなにもらっている人は少ない…?実際に「平均年収以上」稼いでいる人の割合とは
ニュースで「平均年収は460万円」と耳にしますが、周囲には「そんなにもらっている人は少ない気がする」と感じる方もいるでしょう。
 
本記事では、日本の平均年収と平均以上稼いでいる人の割合などについて解説します。平均年収以上稼いでいる人がどのくらいいるのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
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日本の平均年収はどのくらい?

国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の一人当たりの平均給与は、459万5000円でした。そのうち、平均給料・手当は388万1000円、平均賞与は71万4000円です。
 

平均年収以上稼いでいる人の割合

同調査によると、年収額別の割合は表1の通りでした。
 
表1

年収 割合
100万円以下 8.1%
100万円超200万円以下 12.3%
200万円超300万円以下 14.0%
300万円超400万円以下 16.3%
400万円超500万円以下 15.4%
500万円超600万円以下 10.8%
600万円超700万円以下 7.1%
700万円超800万円以下 4.9%
800万円超900万円以下 3.2%
900万円超1000万円以下 2.3%
1000万円超1500万円以下 4.0%
1500万円超2000万円以下 0.9%
2000万円超2500万円以下 0.3%
2500万円超 0.3%

出典:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」を基に筆者作成
 
このデータから、平均年収を超えている人は全体の33.8%にとどまることが分かります。つまり、10人に一人程度しか平均以上の収入を得ていない計算です。大多数の人は平均に届かないため、「周りにそんなに高収入の人はいない」と感じるのは自然なことといえるでしょう。
 

平均年収なのに割合が低いのはなぜ?

平均年収459万5000円と聞いて、半数近くはその水準に達していると考える方もいるでしょう。ところが実際には3割強しか届いていません。その理由は、平均値という統計の特性にあります。
 
平均値は全員の年収を合計し、人数で割ったものですが、一部の高収入層の存在によって数値が押し上げられる傾向にあります。そのため、実際よりも高めになってしまう可能性があるのです。
 
そこで参考になるものが「中央値」です。中央値は年収を低い順から並べ、真ん中に位置する人の金額を示します。極端に高い収入の影響を受けにくいので、一般的な指標に近いといえるでしょう。
 
今回の調査では、分布の中心は300万円超400万円以下の層に位置しています。つまり平均値よりも、むしろこの層に属する人の方が多く、実際の生活でよく目にする収入帯と考えた方がいいかもしれません。
 
実際、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、年収の中央値は335万7600円でした。この金額には賞与や手当が含まれていません。賞与についても中央値は平均より低いと考えられるため、年間70万円以下と想定できます。
 
これらを合計すると、実際の年収の中央値はおよそ400万円前後になると考えられます。つまり平均年収と比べて低くなると考えられるでしょう。
 

平均年収459万5000万円より稼いでいる人の割合は33.8%

1年を通じて勤務した給与所得者の一人当たりの平均給与は459万5000円とされていますが、実際にその水準を超えている人は3割程度にとどまります。多くの人が平均に届かないのは、高収入層の存在によって平均値が押し上げられているためです。そのため、日常生活の感覚とはギャップが生じやすくなっています。
 
一方で、中央値は335万7600円と示されており、賞与を含めても実際の水準は400万円前後に収まると考えられます。つまり、身近に多いのは平均値ではなく中央値に近い層だといえるでしょう。年収の数字を理解する際には、平均だけでなく中央値や分布にも目を向けることで、より現実に即した捉え方ができます。
 

出典

国税庁長官官房企画課 令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-(17、23ページ)
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況(19ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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