息子は「新卒正社員」で手取り16万円。友人は「夜勤バイト」で月収25万円…“正社員でいる意味”はあるのでしょうか?

配信日: 2025.09.11 更新日: 2025.10.21
この記事は約 3 分で読めます。
息子は「新卒正社員」で手取り16万円。友人は「夜勤バイト」で月収25万円…“正社員でいる意味”はあるのでしょうか?
新卒で正社員になったものの、「手取りが16万円じゃ生活が苦しい…」と感じていませんか?その一方で友人が夜勤バイトで月25万円稼いでいると聞くと、「正社員を続ける意味ってあるの?」と悩んでしまうこともあるでしょう。
 
本記事では、正社員と夜勤バイトの働き方や収入の違い、それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、あなたにとってより良い選択のヒントをお届けします。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

手取り16万円の「現実」とは?正社員の収入状況を把握しよう

「手取り16万円」という数字にはショックを受ける人も多いかもしれません。しかし、統計データから見るとこれは必ずしも異常ではありません。
 
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、20代前半の平均月収は、男性で23万4200円、女性は23万600円です。手取りで考えると約18万円となるため、16万円はやや下回るものの極端に低いわけではありません。
 
それでも生活には余裕がないため、特に一人暮らしや地方での生活では厳しい状況ともいえます。その中で、「夜勤バイトの方が稼げるのでは?」と感じるのも無理はありません。
 

夜勤バイトで月収25万円とはどういう働き方?

夜勤バイトは、深夜割増賃金(22時〜5時の労働に対して最低25%以上の割増賃金)が法律で義務付けられており、さらに多くの職場で夜勤手当も支給されるため、同じ時間働いても日中より稼ぎやすい傾向があります。
 
例えば、時給約1200円程度で深夜帯7時間の勤務の場合、深夜割増で1回あたり約2000円以上の割増がつき、夜勤手当が加わることで1回あたり約5000円の増額になることもあります。月6回勤務すれば合計で約3万~3万5000円程度多く稼げる計算になります。
 
そのため、夜勤バイトで月収25万円に届くケースも珍しくありません。しかし、体への負担や生活リズムの乱れ、また安定性や社会的な評価の観点では正社員とは違う部分がある点にも注意が必要です。
 

正社員の強みとは?収入以上の“価値”を考える

夜勤バイトの収入には魅力がありますが、正社員ならではの強みも見逃せません。
 

・社会保険や有給休暇などの福利厚生

正社員であれば、社会保険料は会社と労働者が折半で負担され、健康保険や厚生年金などの福利厚生を受けられます。また、労働基準法に基づき有給休暇が付与され、多くの場合、賞与や昇給も期待できます。
 

・キャリア形成や将来性

正社員として働くことで、スキルや経験を積みやすく中長期的なキャリア形成が可能です。初期キャリアを短期間で離職すると再就職が難しくなる場合もあり、キャリアの土台づくりは重要です。
 

・安定性と信用

正社員は安定した収入が期待でき、金融機関や不動産業者から信用されやすい立場です。住宅ローンや賃貸契約など、生活の重要な場面でこの信用が大きな差になります。
 

将来を見据えた選択:何を重視すべきか?

どちらがベターかは、目指す未来や価値観によって異なります。
 

・短期的に収入を重視するなら夜勤

高収入を得てすぐに貯金や生活費を補いたい場合は、夜勤のようなバイトが有効です。
 

・長期的な安定・キャリア構築を重視するなら正社員

スキルアップ、昇給、賞与、福利厚生を踏まえた将来設計をしたい人には、正社員としての道があります。
 
もし今の職場で将来の見通しが持てず「このままでいいのか」と感じるなら、スキルを磨りつつ転職活動を視野に入れるのも賢い選択です。
 

まとめ

正社員としての初任給・手取り16万円は決して高くないかもしれませんが、それは「今」を見る基準です。正社員には、有給・社会保険・賞与やキャリア形成など、長期的に価値となるメリットが備わっています。
 
夜勤など短期収入が高い働き方も一つの選択肢ですが、体や生活リズムの負担や将来の再就職の見通しを考えると、誰にとっても最適とはいえません。
 
大切なのは、「今の自分が何を重視するか」「将来的にどうなりたいか」を意識して、正社員としてのキャリアをどう築くかを考えることです。それは、目先の収入ではなく“未来への投資”ともいえる選択でしょう。
 

出典

厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問