年収1000万円でも「終電帰り+休日出勤」…。時給にするといくらになる?

配信日: 2025.09.15 更新日: 2025.10.21
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年収1000万円でも「終電帰り+休日出勤」…。時給にするといくらになる?
「年収1000万円」は一つの目標にされることも多い数字ですが、終電帰りや休日出勤を含めて働いている場合、実際の時給はどのくらいになるのでしょうか?
 
本記事では、通常勤務のみのケースと、終電帰り・休日出勤込みのケースで時給をシミュレーションし、どれだけ自分の時間が“コスパ”の観点で犠牲になっているかを見ていきます。
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年収1000万円を通常勤務時間で時給換算するといくらか

まず、終電帰りや休日出勤などを考慮せず、一般的な標準勤務時間(1日8時間、月20日、年間約2000時間)を前提に年収1000万円を時給換算すると、約5000円となります。
 
・年収1000万円 ÷ 年間の勤務時間約2000時間 = 時給約 5000円
 
ただし、これは額面給与を基にした計算であり、実際には所得税や社会保険料が差し引かれた手取り収入での時給はやや低くなります。また、残業や休日出勤などの時間外労働が加わる場合、実質時給はこれより低くなることが多いので、この5000円はあくまで基準値と考えるのが妥当です。
 

終電帰り+休日出勤を含めた実働時間での“実質時給”シミュレーション

次に、終電帰りや休日出勤が日常で発生しているケースを想定して、実働時間を増やして計算してみます。例えば、以下のような前提を置きます。
 

・通常勤務:1日8時間 × 月20日 → 年間約2000時間
・終電帰りで1日2時間残業が常態化している → 普段の勤務時間が10時間になる日が多い
・月に休日出勤が2日ある(休日勤務+移動時間などを含めて休日分+休息時間も“拘束されている”と仮定)

 
このようなケースだと、実働時間が「2500時間前後」になることもありえます。年収1000万円をその時間で割ると、
 
・1000万円 ÷ 2500時間 = 約 4000円/時間
 
つまり、終電帰り・休日出勤込みだと、標準勤務のみのときより時給が 20~30%くらい下がるようなイメージです。実際の下がり幅は、残業の頻度・休日出勤の日数・拘束時間の長さなどで大きく変わります。なお、この計算は額面収入ベースであり、所得税や社会保険料控除後の手取り所得での実質時給はさらに低くなる可能性があります。
 

時給が下がる要因

時給を見た目どおり高くするためには、労働時間以外の要素も大事です。
 

・残業手当・休日手当・深夜手当がどれくらい支払われているか
・通勤時間・移動時間・仕事の準備・後片付けなど実務にかかる“拘束時間”をどこまで含めるか
・有給・休暇・病欠などの“非稼働時間”をどれだけ実働として扱うか
・精神的・体力的なコスト、疲労が作業効率を下げる可能性(実働時間が長いほど、時間あたりの成果が下がることが往々にしてある)

 
これらを踏まえると、単純な「年収÷勤務時間」で出した時給より手取り感・時間の価値感としては低くなることが多いです。
 

まとめ

このように、終電帰り・休日出勤しながら働くと、年収が高くても時給換算では思ったほど効率がよくないことが分かります。
 
自分の時間の価値を守るためにできることとしては、残業や休日出勤の回数を見直す、効率化することで所要時間を減らす、自分のスキルやキャリアパスを高めて「時間あたりのアウトプット」を上げるなどがあります。また、年収だけでなく労働時間とのバランスで報酬を評価することも大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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