「裁判員の候補者に選ばれた」との通知が届きました。仮に裁判員に選ばれた場合“日当”などは支払われるのでしょうか?
裁判員候補者名簿に名前が記載された旨の通知が届いて驚く人もいるでしょう。
本記事では、裁判官に選ばれた場合に具体的に何をするのかを、日当や交通費のこともあわせてご紹介します。
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目次
「裁判員名簿記載通知」とは?
各市区町村の選挙管理委員会がくじで選んで作成した名簿に基づいて、裁判員候補者名簿が作成されます。名簿に記載された人の元へ「名簿記載通知」が毎年11月に届くことになっています。
名簿記載通知が送られてくるのは、裁判官になる可能性があることを事前に伝えて心の準備をしてもらうためです。
この通知が届いた時点ではまだ、具体的な事件の裁判官候補者に選ばれたわけではありません。この後、名簿の中から事件ごとに裁判員候補者がくじで選ばれ「裁判員等選任手続期日のお知らせ」が送られてきます。
このとき、名簿記載通知と一緒に調査票が送られてきます。この調査票は、裁判員になることができない理由がないかなどを尋ねる内容のものです。この段階で裁判員になることを辞退したいときは、調査票に回答する形で伝えましょう。
裁判員に選ばれた場合、日当や交通費は支払われる?
裁判員に選ばれた場合、金銭的な負担はあるのか不安に思う人もいるかもしれません。
最高裁判所によると、裁判員として裁判所へ足を運んだ場合は、日当が支払われます。日当の金額は1日あたり8100円以内となっており、選任手続きや審理などにかかった時間に応じて決められます。
日当は報酬の意味で支払われるものではなく、裁判員として裁判所へ足を運んだり、実際にその職務をおこなったりするにあたって生じる損害の一部を補償するためのものです。日当は「給与」ではなく「雑所得」として扱われることになるため、確定申告が必要な場合は「雑所得」として申告するようにしましょう。
また、裁判所へ足を運ぶ際にかかる交通費も支給されます。支払われるのはJRや私鉄・地下鉄・モノレール・路面電車などの鉄道運賃や船舶運賃・航空運賃です。バスや自家用車・徒歩の区間は、1キロメートルあたり37円で計算した金額が支払われます。
裁判員になると何をするのか?
裁判員に選ばれた場合、具体的に何をするのかを確認しておきましょう。大きく分けると、以下の3つをおこなうことになります。
●法廷での審理への立ち会い
●評議への参加
●判決宣告への立ち会い
法廷での審理では、被告人が有罪かどうかを判断します。法廷で取り調べられた証拠を基に判断することになるため、検察官や弁護人の説明をしっかり聞いて判断しなければならないでしょう。
評議では6人の裁判員と3人の裁判官が議論し、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合はどのような刑にするかの結論を出します。
最後に、評議の結果に基づき裁判官が法廷で宣告する場面に立ち会い、裁判員としての職務は終了です。
裁判員に選ばれた場合は、1日あたり8100円以内の日当や、裁判所までの交通費が支給される
毎年11月になると、裁判員の候補者になった人へ名簿記載通知が送られます。
実際に事件ごとの裁判員になることが決まった場合は「裁判員等選任手続期日のお知らせ」が送られてくるので、内容を確認しましょう。
裁判員に選ばれた場合は、手続きや審理などにかかった時間に応じて1日8100円以内の日当が支給されるほか、裁判所まで足を運ぶのにかかった交通費も支給されます。
実際に裁判員に選ばれた場合にどのようなことをするのかについても、事前に確認しておくといいでしょう。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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