ママ友は小学生の子どもに習い事を「3つ」掛け持ちさせているそうです。うちは年収400万円で習い事1つでも手一杯なのですが、稼ぎがいいのでしょうか…?

配信日: 2025.10.09 更新日: 2025.10.21
この記事は約 4 分で読めます。
ママ友は小学生の子どもに習い事を「3つ」掛け持ちさせているそうです。うちは年収400万円で習い事1つでも手一杯なのですが、稼ぎがいいのでしょうか…?
ママ友の家では、小学生の子どもに習い事を3つ掛け持ちさせている一方、わが家は年収400万円で習い事を1つ選ぶだけでも精いっぱい……こうしたギャップに気づいたとき、ママ友の家は自分たちよりも稼ぎがいいのだろうかと疑問に感じる人もいるかもしれません。
 
本記事では、習い事の相場や家計割合、掛け持ち可能な背景などをご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

「年収400万円家庭」と「習い事3つ掛け持ち」のギャップとは?

ママ友の家庭で子どもが習い事を3つも掛け持ちしていると聞くと、「やっぱり稼ぎが違うんだろうな」と感じるかもしれません。ですが、単純に収入の差だけが理由とは限りません。
 
家庭によっては、配偶者の収入や副業、投資などの別収入があったり、祖父母からの援助を受けていたりする場合もあります。こうした背景を知らずに比較してしまうと、実際の家計状況を見誤ることがあります。
 
また、支出の配分にも大きな違いがあるかもしれません。例えば、住居費が低く抑えられている家庭や、外食やレジャー費を削って教育費に回している家庭も少なくないでしょう。
 
同じ年収でも、どこにお金を使うかの「優先順位付け」で可処分所得の使い道は大きく変わります。さらに、習い事の費用もピンキリです。ピアノやスイミングのように月1万円近くかかるものもあれば、公民館で行う地域の教室なら月数千円で済むこともあります。
 
つまり、「3つ掛け持ちしている=裕福」とは限りません。家庭ごとの価値観や支出の工夫によって、同じ年収でも通える習い事の数は大きく違ってくるのです。
 

習い事費用の相場と目安

アクサダイレクト生命保険株式会社が、0~9歳児の母親を対象に実施した「第8回子どものおけいこ事に関する調査」の結果によると、子どもの習い事に関する悩みの中で「費用がかさむ」と答えた方は全体の5割を超えています。
 
同調査によれば、子ども1人あたりの習い事費用は平均で月額1万3395円という結果が出ています。
 
一般的に習い事の費用は、手取りの3%~5%以内がひとつ目安とされており、今回の年収400万円世帯の家計に当てはめると、年間9万円~16万円、月にして7000円~1万円程度が無理のない範囲と考えられます。この水準を超えて習い事を3つ掛け持ちするのは、家計的にやりくりが難しくなる可能性があるかもしれません。
 
例えば、ピアノ、水泳、英会話といった一般的な教室を選ぶと、それぞれ月額6000円~8000円ほどかかることが多く、合計では月2万円を超えてしまうケースも考えられます。年収400万円の家庭にとって、教育費だけでこの金額を負担するのは現実的ではありません。
 
したがって、掛け持ちを実現している家庭は、比較的低料金の教室を選んでいたり、回数を減らしたりするなど、何らかの工夫をしていると考えられます。
 

掛け持ちを可能にする家庭の背後要因とは?

では、習い事を複数続けている家庭はどのようにして掛け持ちを可能にしているのでしょうか。
 
まず考えられるのは、収入の構造が異なる場合です。夫婦共働きであったり、副業や親からの援助があったりすると、可処分所得に余裕が生まれます。
 
次に、支出を徹底的に見直しているケースも多くあります。住居費を抑えたり、車を持たなかったり、外食を控えたりと、日常生活の中で節約を積み重ねている家庭です。
 
さらに、習い事の選び方にも工夫があるかもしれません。自宅近くの教室を選び、送迎にかかる費用を抑えたり、週1回コースやオンラインレッスンを活用してコストを下げたりしているケースもあるでしょう。
 
道具や教材も新品ではなく、中古やレンタルを使うことで支出を抑える工夫をしている家庭もあるようです。こうした取り組みを積み重ねることで、結果的に複数の習い事を掛け持ちできている可能性が考えられます。
 
ただし、その裏には「旅行を控える」「外食を我慢する」など、何かを犠牲にしているケースもあるかもしれません。限られた収入の中では、すべての支出は基本的にトレードオフであり、教育を優先するために他の支出を削っている可能性もあるのです。
 

まとめ:比較より、自分の家計で考える習い事の在り方

習い事を3つ掛け持ちさせているママ友の家庭を見て、「うちよりも稼いでいるんだろうな」と感じるのは自然なことかもしれませんが、実際には収入よりも支出の優先順位が結果を左右している可能性があります。
 
年収400万円の家庭なら、習い事にかけられる金額の目安は月7000円~1万円程度と考えられ、掛け持ちをするには、費用を極端に抑えるか、他の支出を削る覚悟が必要でしょう。
 
大切なのは、他人と比べることではなく、自分たちの生活の中で無理なく続けられる範囲を見極めることです。安価な地域教室やオンラインレッスンを活用すれば、費用を抑えつつ学ぶ機会を確保することもできます。
 
子どもの成長にとって一番大切なのは、親が安心して続けられる環境を作ることです。ママ友との比較にとらわれず、「うちのペースでできる最善の選択」を重ねていくことが、結果的に家族全員の幸せにつながるでしょう。
 

出典

アクサダイレクト生命保険株式会社 「第8回子どものおけいこ事に関する調査」結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問