娘の結婚相手は20代前半で年収「500万円」、貯蓄額が「800万円」と聞き驚きました。これってすごいですよね?
本記事では、20代の平均的な年収や金融資産保有額のデータと比較しながら、「20代前半で年収500万円・貯蓄800万円」がどれほどの水準かを見ていきます。
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20代前半で年収500万円はどれくらい珍しい?
まずは全体の基準を見ていきましょう。国税庁長官官房企画課の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円、男性は587万円です。
年収500万円は平均に近い水準に見えますが、年齢構成は幅広く、若年層ほど年収は低くなる傾向があるため、「20代前半で年収500万円」は同年代では上位に位置づけられます。
同調査によれば、20~24歳の平均給与は男女計が277万円、男性は295万円です。全体の平均だけでなく男性に絞ったデータにおいても「20代前半で年収500万円」は平均値を大きく上回ります。
貯蓄800万円は20代全体の数%しかいない
20代の貯蓄額も同様に際立っています。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)単身世帯」によると、20代の平均貯蓄額は161万円です。また、中央値は15万円となっています。
20代で金融資産非保有の割合は全体の3割を超えており、700万円~1000万円未満の金融資産を保有している人の割合はわずか4.0%にとどまっています。
したがって、20代で貯蓄800万円という金額は、非常に多い部類に入るといえるでしょう。
若くして高年収・高貯蓄を実現する要因は? 職種・地域・支出最適化の視点
若くして高年収・高貯蓄を実現する要因としては、職種・業種の賃金水準、首都圏など地域要因、長時間労働やインセンティブ型報酬の有無がまず挙がります。
若年層でも成果連動報酬が厚い職種や、都市部での高賃金職に就くと年収レンジが押し上がりやすいです。加えて、支出の最適化が貯蓄の伸びを左右します。若年層でも可処分所得に対する貯蓄率を高めれば累積額は大きくなりえます。
また、高家賃エリアの回避や実家同居、車保有の見送り、投資併用などの組み合わせにより、20代でも数年で大きな貯蓄残高を作ることは可能と考えられます。
まとめ
総合すると、20代前半で年収500万円は同年代の一般的レンジを上回る高水準であり、貯蓄800万円は分布上も明確に上位の希少層です。
結婚を機に家計は2人分の収入・支出に変わり、住居費・保険料・教育準備費などの固定費設計が重要です。可処分所得に見合った貯蓄率を守り、緊急資金と中長期の資産形成(つみたて投資・保険の最適化など)を併用できれば、このアドバンテージを将来の安心感につなげられるでしょう。
まずは現状の可処分所得と目標貯蓄率を共有し、家計の合意形成から始めるのがおすすめです。
出典
国税庁長官官房企画課 令和6年分民間給与実態統計調査 II 1年を通じて勤務した給与所得者 2 平均給与(15ページ)、〔年齢階層別の平均給与〕(21ページ)
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2024年 単身世帯 各種分類別データ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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