43歳で大企業に勤める友人は「年収800万超」だそうです。大手ならこれくらいもらえるのは珍しくないのでしょうか?
今回のケースでは、大企業に勤めている友人が800万円超の年収を得ているようです。年収800万円超は一般的に高年収と考えられます。本記事では、大企業における年収の現況を、政府のデータを交えながら解説します。
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40代の年収に関する基本的データ
最初に40代の年収に関するデータを紐解いていきましょう。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」をベースに、40代の平均的な月収や年間賞与などをご紹介します。
40代の平均年収は572万~603万円ほど
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、40代の年収は表1の通りです。
表1
| 年齢 | きまって支給する現金給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 40~44歳 | 461万1600円 | 111万円 | 572万1600円 |
| 45~49歳 | 484万800円 | 118万6400円 | 602万7200円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
40代後半のほうが基本給与額・ボーナスともに高い結果でした。今回のケースは43歳で年収800万円超のため、平均よりも228万円ほど高い収入を得ていることになります。
企業規模による年収差は存在する
表1の数字は、企業規模が10人以上のケースをまとめたものでした。続いて、企業規模別の年収を表2で比較してみましょう。
表2
| 年齢 | 10~99人 | 100~999人 | 1000人以上 |
|---|---|---|---|
| 40~44歳 | 477万2100円 | 552万1000円 | 675万9000円 |
| 45~49歳 | 501万4500円 | 585万円 | 711万4600円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
企業規模が大きいほど年収が高くなっており、40代前半でも後半でもその傾向は変わりません。
今回のケースでは、大企業勤めで800万円を超える年収を得ていますが、1000人以上の企業規模の平均(40~44歳)のみと比較すると、差は約124万円です。先述の企業規模全体と比べると差が縮まっています。
年収800万円超は平均より高いものの、大企業であれば、40代での達成は現実味のある話といえるでしょう。
業種によって同年代でも年収差は大きく開く
企業規模だけでなく、業種による年収差も考慮する必要があります。同調査で「電気・ガス・熱供給・水道業」と「宿泊業、飲食サービス業」を比較すると、表3の結果となりました。
表3
| 年齢 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 宿泊業、飲食サービス業 |
|---|---|---|
| 40~44歳 | 818万7900円 | 443万2500円 |
| 45~49歳 | 866万4900円 | 456万9900円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
同年代でも、業種によって数百万円の差が出ました。「電気・ガス・熱供給・水道業」については、40代前半・後半含めて800万円超に達しています。
今回のケースの友人がどのような業種に勤めているかは分かりませんが、もしかすると高年収を得やすい業種に属しているのかもしれません。
大企業で年収800万円は珍しくない
40代の平均年収は572万~603万円ほどです。そのため、年収800万円超は高い水準にあるといえます。
ただし、企業規模が大きくなるにつれて平均年収は上がる傾向にあるため、大企業では800万円が極端に高い年収というわけでもなさそうです。
さらに、業種によっては平均年収が800万円を超えていることもあります。このように、年収はさまざまな状況によって左右されるため、一概に800万円が特別とはいえないかもしれません。
出典
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
