公務員の「ごみ収集作業員」は“年収600万円”って本当!? 同じ「ごみ収集作業員」でも、企業勤めの私は“年収500万円以下”なのですが…。
本記事では、ごみ収集作業員の公務員と民間それぞれの平均年収や、給与所得者の平均との差について解説します。
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目次
公務員の「ごみ収集作業員」の年収目安は“約600万円”
ごみ収集は自治体が自ら行うケースと自治体が民間企業に委託するケース、またその両方の場合があり、自治体が直接行うごみ収集事業に従事するのは地方公務員です。地方公務員になるためには、各自治体の採用試験に合格する必要があり、公務員のごみ収集作業員は「技能労務職」に該当します。
総務省が発表した「令和6年4月1日地方公務員給与実態調査結果」の「第5表 職種別職員の平均給与額」によると、全地方公共団体における「技能労務職」の給与月額合計は37万291円です。
さらに、公務員のボーナス=期末・勤勉手当は153万3543円となっています。つまり、公務員のごみ収集作業員の年収は37万291円×12ヶ月+153万3543円=597万7035円であり、おおよそ600万円であると考えられます。
民間の「ごみ収集作業員」の年収目安は“約400万円”
前章で触れたように、ごみ収集作業員は自治体の地方公務員として勤務するほかに、自治体から委託を受けている民間企業の社員として勤務するケースもあります。
厚生労働省が発表した「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、ごみ収集作業員を含む「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」では、きまって支給する現金給与額は、企業規模計(10人以上)で28万8400円、年間賞与その他特別給与額は53万6700円となっており、平均年収を「(28万8400円×12ヶ月)+53万6700円」によって計算すると、399万7500円です。
つまり、民間のごみ収集作業員の年収はおおよそ400万円ほどになるようです。
公務員の「ごみ収集作業員」は民間より“約200万円”、給与所得者の平均より“約120万円”年収が高い可能性がある
先述の通り、公務員のごみ収集作業員は年収約600万円、民間のごみ収集作業員は年収約400万円がおおよその目安であるということが分かりました。
一方で、国税庁が発表した「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円となっています。つまり公務員のごみ収集作業員は、民間のごみ収集作業員よりも約200万円、給与所得者の平均よりも約120万円年収が高い可能性があるようです。
まとめ
地方公務員のごみ収集作業員は平均年収が約600万円で、民間のごみ収集作業員や給与所得者全体の平均給与よりも高い可能性があります。
しかし、地方公務員の場合、採用試験に合格する必要があるのに加えて、近年ではごみ収集を民間企業に委託している自治体も少なくありません。公務員のごみ収集作業員を目指す方は、まずはお住まいの自治体などで公務員のごみ収集作業員を募集しているか確認するのがおすすめです。
出典
総務省 令和6年 地方公務員給与の実態 令和6年4月1日地方公務員給与実態調査結果 第2 統計表I 一般職関係 第5表 職種別職員の平均給与額(253~254ページ)
政府統計の総合窓口 e-Stat 賃金構造基本統計調査/令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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