甥っ子が「獣医学部」に進学したそうです。気になる「獣医師」の年収とは? 「医師」や「歯科医師」とは“200万円~400万円以上”もの年収差が!?
実際には、医師、歯科医師、獣医師など、職種によって収入面にもばらつきがあります。今回のケースでは、甥が「獣医学部」に進学をしたそうですが、「獣医師」の年収はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、獣医師に焦点をあて、他の職種とも比較しながら年収や学費について見ていきましょう。
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「獣医師」の年収は“平均約885万円”
厚生労働省が公表している「令和6年賃金構造基本統計調査」を参照すると、「獣医師」のおおよその年収は次のように求められます。
・(きまって支給する現金給与額×12ヶ月)+年間賞与その他特別給与額
「企業規模計(10人以上)」における獣医師の収入は以下のとおりです。
・きまって支給する現金給与額:71万3000円
・年間賞与その他特別給与額:29万1800円
したがって(71万3000円×12ヶ月)+29万1800円=884万7800円となり、約885万円が獣医師の平均的な年収であると推測できます。
「医師」や「歯科医師」とは“200万円から400万円以上”の年収差が
同様に「令和6年賃金構造基本統計調査」から「医師」「歯科医師」の年収を試算すると、以下のようになります。
・医師
(102万5900円×12ヶ月)+106万9300円=1338万100円
・歯科医師
(90万9200円×12ヶ月)+44万4800円=1135万5200円
以上から、医師の平均的な年収は約1338万円、歯科医師は約1136万円であると推測でき、いずれも平均年収1000万円以上となる計算です。
獣医師と医師では約453万円、獣医師と歯科医師では約251万円の差があることが確認できます。獣医師も決して低くない年収ですが、医師や歯科医師と比較すると平均年収は低くなる傾向にあるようです。
「獣医学部」の学費は私立だと6年間で“850万円以上”かかる可能性
今回の事例のように、獣医師を目指す上では原則として「獣医学部」への進学が必要です。学費については、文部科学省より私立大学に進学した際の平均的な金額が公開されています。
文部科学省の「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を参照すると、獣医学部を含む「農・獣医学部」の初年度の平均学費は、入学料25万752円を含む、162万2377円となっています。
2年次以降の学費について、入学料を差し引いた「137万1625円」と仮定し、卒業までにかかる学費を試算してみましょう。獣医学部獣医学科は原則6年制であるため、以下のようになります。
・162万2377円+(137万1625円×5年)=848万502円
この時点で「850万円」近くの学費になると考えられます。
さらに私立の獣医学部では、専門性がより高まる「2年次以降の授業料」が初年度よりも高いケースもある点に注意が必要です。
例えば、ある私立大学の場合、獣医学科における1年次の授業料が「130万円」である一方、2年次~5年次では「160万円」、6年次では「153万円」であり、2年次以降の方が高額になっています。そのため大学によっては、「1000万円」以上の学費がかかる場合もあるようです。
まとめ
今回は、獣医師の平均年収や、獣医学部の学費について紹介しました。専門的な職種である獣医師ですが、特に私立の獣医学部へ進学した場合には相応の学費も必要です。進路についてはご家庭でしっかりと話し合った上で決定しましょう。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 賃金構造基本統計調査/令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
文部科学省 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について 令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)(2ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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