夫婦で「世帯年収1100万円」のわが家は“パワーカップル”? 世帯年収1000万円超えの家庭は上位何%なの?
今回のケースでは、夫婦双方が働いていて年収合計1100万円を達成しています。一般的に年収1000万円以上ある世帯は「高収入」とみなされることがあり、該当する世帯の割合は多くはありません。
本記事では、世帯年収1000万円を超える世帯がどれほどあるのか解説します。
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「パワーカップル」について
「パワーカップル」とは一般的に夫婦双方が働いていて、どちらも高収入である世帯を指すようです。
ただし、年収に関する明確な定義はなく、「双方に700万円以上あって、世帯年収が合計年収1400万円以上ならパワーカップル」とする声もありますが、絶対的な基準ではありません。
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者5137万人の平均給与は478万円でした。仮に夫婦それぞれが平均よりも高い年収600万円を稼いでいる場合、合計で1200万円の世帯年収になります。このケースでも、人によってはパワーカップルとみなされるかもしれません。
本記事では便宜上、世帯年収が1000万円を超える場合をパワーカップルと仮定します。
世帯年収が1000万円を超える世帯の割合
続いて、世帯年収が1000万円を超える世帯がどれくらい存在するのか見ていきましょう。厚生労働省の「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、所得金額階級別に見た、世帯の割合は図表1の通りです。
図表1
| 所得金額 | 全体に対する割合 |
|---|---|
| 100万円未満 | 6.7% |
| 100万円以上~200万円未満 | 14.4% |
| 200万円以上~300万円未満 | 14.4% |
| 300万円以上~400万円未満 | 13.1% |
| 400万円以上~500万円未満 | 9.9% |
| 500万円以上~600万円未満 | 8.5% |
| 600万円以上~700万円未満 | 7.6% |
| 700万円以上~800万円未満 | 5.4% |
| 800万円以上~900万円未満 | 4.4% |
| 900万円以上~1000万円未満 | 3.3% |
| 1000万円以上~1100万円未満 | 2.8% |
| 1100万円以上~1200万円未満 | 2.0% |
| 1200万円以上~1300万円未満 | 1.6% |
| 1300万円以上~1400万円未満 | 1.0% |
| 1400万円以上~1500万円未満 | 0.9% |
| 1500万円以上~1600万円未満 | 0.8% |
| 1600万円以上~1700万円未満 | 0.6% |
| 1700万円以上~1800万円未満 | 0.4% |
| 1800万円以上~1900万円未満 | 0.4% |
| 1900万円以上~2000万円未満 | 0.4% |
| 2000万円以上 | 1.4% |
| 中央値 | 410万円 |
| 平均 | 536万円 |
出典:厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」を基に筆者作成
世帯所得が1000万円を超える世帯割合は、12.3%にとどまりました。1100万円以上だとさらに低く、9.5%です。今回のケースのカップルは1100万円の世帯ですので、上位1割に入ります。
なお中央値は410万円であり、1100万円から大きくかけ離れています。また、平均値の536万円以下の割合は61.9%にも上ります。
世帯年収1000万円超えの世帯は上位12.3%
パワーカップルに絶対的な定義はありません。世帯年収1400万円という意見もあれば、1000万円という意見もあります。今回のケースがパワーカップルに当たるかどうかは、人によって意見が異なるでしょう。
いずれにしても、世帯年収1000万円を超える世帯は上位12.3%しかいないことから、今回のケースの世帯年収1100万円は高収入であるといえます。世帯年収の位置づけを知ったうえで、無理のない家計運営を心掛けていきましょう。
出典
国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
厚生労働省 2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
