冬のボーナスが手取り「50万円」だった夫。「思ったより少ない」と不満げですが、“平均支給額”っていくらくらいなのでしょうか?
ボーナスの支給額は企業によって異なるため、自身が得ているボーナスが高いのか低いのか気になるかもしれません。今回のケースでも、手取り50万円が平均と比べて多いのかどうか気になっているようです。
そこで本記事では、平均的なボーナスの支給状況をご紹介します。またボーナスの額面と手取りに差がある理由について見ていきましょう。
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冬のボーナスの支給状況
まず、冬のボーナスの平均支給額を見ていきましょう。厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等」によると、令和6年年末のボーナスの支給額は表1の通りです。
表1
| 事業所規模5人以上 | 事業所規模30人以上 | |
|---|---|---|
| 支給事業所における労働者1人平均賞与額 | 41万3277円 | 47万8373円 |
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等」を基に筆者作成
平均支給額は、事業所規模5人以上では「41万3277円」、30人以上では「47万8373円」でした。企業の規模が大きい方が、支給額も多いようです。
いずれにしても、本件では手取りが50万円であるため、平均支給額よりも多くもらっていることになります。
業種によって平均支給額は大きく異なる
平均支給額は50万円未満ですが、業種別に見ると数値は大きく変わります。表2に業種別の支給額をまとめました。
表2
| 業種 | 支給事業所における労働者1人平均賞与額 (事業所規模5人以上) |
|---|---|
| 鉱業、採石業等 | 61万2066円 |
| 建設業 | 54万595円 |
| 製造業 | 55万8186円 |
| 電気・ガス業 | 94万3474円 |
| 情報通信業 | 70万7303円 |
| 運輸業、郵便業 | 39万8540円 |
| 卸売業、小売業 | 37万3565円 |
| 金融業、保険業 | 64万1032円 |
| 不動産、物品賃貸業 | 55万1281円 |
| 学術研究等 | 58万8937円 |
| 飲食サービス業等 | 8万3199円 |
| 生活関連サービス等 | 18万4277円 |
| 教育、学習支援業 | 58万9333円 |
| 医療、福祉 | 30万8846円 |
| 複合サービス事業 | 45万5496円 |
| その他のサービス業 | 23万6048円 |
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等」を基に筆者作成
平均支給額が最も高い業種は「電気・ガス業」でした。「情報通信業」や「金融業、保険業」も比較的高めです。一方「飲食サービス業等」や「生活関連サービス等」は50万円を大きく下回っています。
同じ50万円でも、賞与の平均額が高い業種では低めに見える一方、平均額が低い業種では非常に高い水準です。
ボーナスの額面と手取りに差がある理由
給与明細を見ると、額面上の金額と、実際の手取り額に大きな金額差が出る場合があります。これは、税金や社会保険料が天引きされることによる金額差です。
同様に、ボーナスからも所得税や社会保険料が天引きされるため、手取り額は額面上の支給額より少なくなります。一般的には、額面の2~3割程度が引かれることが多いようです。天引きされる金額は、所得金額や加入している健康保険組合の種類、扶養人数などにより異なります。
具体的にどれほど天引きされるか、どのように計算されているのか知りたい方は、企業の担当者に問い合わせてみるとよいでしょう。
冬のボーナス手取り「50万円」は平均より高い
本件では、手取りで50万円のボーナスを受け取っています。事業所規模5人以上や30人以上の企業における平均支給額と比較すると、手取り50万円のボーナスは多いようです。
しかし業種によっては、50万円を大きく上回るところもあるため、どの業種に属しているかによって、50万円が多いか少ないかの基準が分かれます。
ボーナスは額面上の2~3割程度を天引きされた分が手取りとなることが一般的のようです。具体的な天引き額や計算方法について知りたい方は、企業の担当者に問い合わせてみるとよいでしょう。
出典
厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等 ≪特別集計≫令和6年年末賞与(一人平均) 表2 令和6年年末賞与の支給状況(14ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
