同僚が「ボーナスから20万円も控除されていた!」と嘆いていました。自分は10万円ほどだったのですが、彼は一体どれくらいのボーナスをもらったのでしょうか…?

配信日: 2025.12.18
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同僚が「ボーナスから20万円も控除されていた!」と嘆いていました。自分は10万円ほどだったのですが、彼は一体どれくらいのボーナスをもらったのでしょうか…?
ボーナスの明細を見ると、「こんなに引かれるの?」と驚く人もいるでしょう。特に、自分と同僚で控除額が大きく異なると、「どうしてこんな差が出るのだろう」と気になる方もいるかもしれません。実際、控除額はボーナスそのものの大きさだけでなく、社会保険料や税金の計算方法によっても変わります。
 
本記事では、ボーナスから何がどのように引かれるのかを整理し、控除額の違いからどの程度のボーナスを受け取っていた可能性があるのかを解説します。
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賞与から引かれるお金の仕組みを理解する

基本的なことですが、賞与はすべて手取りになるわけではありません。支給額から主に社会保険料と所得税が差し引かれた残りが手取りになります。
 
社会保険料には、健康保険・厚生年金・介護保険(該当する年齢の場合)・雇用保険などがあり、賞与額に各保険料率を乗じて計算されます。
 
社会保険料は、健康保険や厚生年金などの本人負担分を合計した料率を賞与額に乗じて算出するため、総支給額の1〜2割程度が差し引かれるケースが多く、さらに社会保険料等を差し引いた後の賞与額に対して所得税がかかります。
 
賞与にかかる所得税の税率は、前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額と扶養親族等の人数をもとに国税庁の算出率表で決まるため、同じ会社で同じ賞与額でも人によって源泉徴収される税額の引かれ方が大きく異なります。
 
したがって、控除額が大きい人は賞与総額が多い場合もありますが、控除額の大小だけから賞与総額を正確に推測することはできません。
 

控除額から賞与総額を逆算する考え方

控除額だけで正確な賞与総額を割り出すことはできませんが、一定の前提を置けばおおまかな推定は可能です。例えば、社会保険料と所得税を合わせた総控除率を25%前後と仮定します。すると、控除額と総支給額は次のような関係になります。
 

控除20万円 → ボーナス約80万円
控除10万円 → ボーナス約40万円

 
もちろん、控除率が20%に近ければボーナスの手取りはもう少し大きく、30%に近ければやや小さくなります。
 
より自分に当てはまる金額を知りたい場合は、普段の給与明細にある社会保険料の割合やこれまでのボーナス時の税額を確認しておくと、自分の場合のおおよその控除率がつかめます。その控除率を使用して計算することで、より現実に近い金額を推測できるでしょう。
 

なぜ同じ会社でも控除額に大きな差が出るのか

同じ会社に勤めていても、控除額が2倍以上違うことは珍しくありません。その主な要因は、次のとおりです。
 
1. 社会保険料率の違い
年齢や加入している保険制度の違いによって料率が変わるため、人によって負担額が異なります。
 
2. 所得税率の違い
扶養家族数、前月給与額、その他条件によって税率が変わるため、控除額に差が出ます。
 
3. 賞与額の違い
役職や評価によって支給額が異なり、その結果として控除額も変わります。
 
このように、控除額の差はそのまま賞与総額の差を表すわけではなく、人それぞれの条件の違いも大きく影響しているのです。
 

控除額だけで結論せず、条件全体を踏まえて推定しよう

「控除が20万円もあるなんて相当もらっているはずだ」と単純に判断したくなるところですが、実際には社会保険料率や所得税率によって控除額は大きく変わります。そのため、控除額だけから同僚の賞与総額を正確に知ることはできません。
 
一般的な控除率から逆算すると、控除20万円ならボーナス約80万円前後、控除10万円なら40万円前後というざっくりとした目安はつきます。
 
最も確実なのは、自分の明細を見直し、社会保険料率や税率の仕組みを理解したうえで計算することです。仕組みを知ることで、賞与の手取り額がなぜその金額になるのかが理解しやすくなり、将来的な資金計画にも役立つでしょう。
 

出典

国税庁 No.2523 賞与に対する源泉徴収
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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