今年の「冬ボーナス」が不支給でショック…兄は「車を買い替える」と言っていますが、実際“ボーナスなし”の会社はどのくらいですか?「年俸制・高月給」なら問題ないのでしょうか?

配信日: 2025.12.25
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今年の「冬ボーナス」が不支給でショック…兄は「車を買い替える」と言っていますが、実際“ボーナスなし”の会社はどのくらいですか?「年俸制・高月給」なら問題ないのでしょうか?
楽しみにしていた冬のボーナスが「不支給」という通知を受け取れば、ショックを受けるのではないでしょうか。特に、身近な人から景気の良い話を聞くと、自分の境遇と比較してしまい、気持ちが落ち込んでしまうこともあるでしょう。
 
ボーナスの支給は法律で義務付けられているわけではなく、あくまで企業の裁量に委ねられています。しかし、実際に「ボーナスが出ない会社」は、日本にどのくらい存在するのでしょうか。
 
本記事では、ボーナスの不支給率や、支給されない背景にある企業側の事情を解説します。また、近年増えている「ボーナスなし」の代わりに月給を高く設定する企業の仕組みについても触れるので、ぜひ参考にしてください。
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ボーナスが出ない会社の割合はどのくらい?

厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年(令和7年分)9月分結果速報等」を基に、2025年の夏季賞与に関する統計データを確認してみましょう。
 
事業所規模が5人以上の全体では、支給事業所の割合は73.4%、不支給は26.6%でした。一方、事業所規模を30人以上の場合、支給は91.2%、不支給8.8%という結果となっています。
 
このデータから分かる通り、日本全体で見ると、約3割の事業所ではボーナスが支給されていません。特に小規模な企業ほど不支給率が高くなる傾向があり、3社に1社近くはボーナスが出ていないのが実情です。
 
「ボーナスで車を買う」という話は、統計的に見ると比較的規模が大きい、あるいは業績が安定している企業に勤めているケースといえるでしょう。
 

なぜボーナスが出ないのか? 企業の裏事情

ボーナスが支給されない理由は、単なる「業績悪化」だけではありません。企業によって、さまざまな背景があります。
 

理由1:業績の悪化・赤字

ボーナスは「利益の分配」という性質が強いため、原材料費の高騰や売上の減少などによって利益が出なければ、企業としては支給を見送らざるを得なくなります。ボーナスが出ない理由として、最も一般的なものです。
 
現在の状況について、会社の決算状況や業績がどうなっているのか確認してみるとよいでしょう。
 

理由2:雇用契約・就業規則の定め

法律上、会社には「必ずボーナスを支払わなければならない」という義務はありません。
 
就業規則に「業績により支給しないことがある」と明記されていれば、不支給であっても法的な問題はないのです。就業規則の「賞与」に関する項目を再確認してみてください。
 

理由3:あえてボーナスを廃止している(年俸制など)

近年では、外資系企業やITベンチャー企業を中心に、「ボーナスなし・年俸制・高月給」という給与体系を採用する会社が増えています。
 
年俸制とは、年間の報酬額をあらかじめ決め、それを12分割して毎月支払う仕組みです。ボーナスによる人件費の変動を抑えつつ、優秀な人材に対して安定した高年収を提示できる点が特徴です。
 
この制度のメリットとして、毎月の手取りが安定するため、住宅ローンのボーナス払いに頼る必要がなくなり、家計管理がしやすくなる点が挙げられます。年収で、同業他社と比較してみることが大切です。
 

「ボーナスなし」は必ずしも「損」ではない?

ボーナスが出ないことはショックですが、長期的な視点で見ると一概に「損」とは言い切れない側面もあります。
 
退職金制度がある会社では、退職金の計算に「基本給」を用いるケースが多く、厚生労働省が公表している「モデル就業規則」にも掲載されています。ボーナスを減らし、その分を月々の基本給に上乗せしている会社であれば、将来受け取る退職金が増える可能性があるでしょう。
 
また、残業代は、基本給などを基に時給換算して計算されます。ボーナスとして分散させず、月給に厚く配分されているほうが、1時間あたりの残業代が高くなる点も見逃せません。
 
さらに、月給が高いと、ボーナスが支給されるよりも厚生年金や健康保険の「標準報酬月額」も高くなる可能性があります。その結果、将来受け取る年金額が増えたり、病気やけがで休業した際の傷病手当金が手厚くなったりするメリットもあります。
 

ボーナス不支給は珍しくない

冬のボーナスが不支給だったことは、精神的に大きな負担となる出来事でしょう。しかし、統計的には約26.6%の事業所がボーナスを支給していないため、決して珍しい状況ではありません。
 
重要なのは、その不支給が「一時的な業績不振」によるものなのか、「月給重視の給与体系」への移行なのか、あるいは「企業の将来性に不安がある状態」なのかを見極めることです。
 
もし現在の給与体系に納得できず、将来に対する不安を感じるのであれば、ボーナスに左右されない安定した収入を得られる環境へキャリアチェンジを検討するタイミングなのかもしれません。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査 2025年(令和7年分)9月分結果速報等
厚生労働省 モデル就業規則 令和5年7月版
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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