野原ひろしは“高卒”で「年収600万円・商社勤務・係長」!? 令和で“平均年収478万円”の今、ひろしと「同じキャリア・年収」は目指せない? 同年代の平均とも比較
そんな野原ひろしは、大学を卒業せずに商社に就職し、勤続15年で年収600万円というキャリアです。本記事では、令和の現代において、野原ひろしと同じキャリア・年収が可能なのか検証します。
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野原ひろしのキャリア設定を整理
野原ひろしは35歳で、埼玉県春日部市で、専業主婦の妻と子ども2人、犬1匹と暮らしています。
明確に描写されてはいませんが、大学を中退後、学歴としては高校卒で双葉商事という商社に就職し、係長職に就いています。年収については作中描写などから、年収は600万~650万円程度と推測されています。
終身雇用を前提とした時代背景もあり、「年功序列で昇進し、家庭を養える収入を得ている会社員」という、いわば昭和~平成初期型サラリーマンの象徴といえるでしょう。
高校卒で大手商社入社は可能?
特に大手総合商社では、新卒採用の中心は大学卒以上、しかも高学歴というのが一般的です。高校卒業後にそのまま総合商社へ正社員として入社し、若くして役職者として育成されるケースは、現在では限定的といえるでしょう。
大学中退(高校卒)・勤続15年で年収600万円は可能?
続いて、年収600万円という水準自体は、35歳前後でどの程度現実的なのでしょうか。
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は478万円です。ただし、こちらは全ての年代の男女ですので、野原ひろしと同年代の平均年収を見てみましょう。
・30~34歳男性の平均年収:512万円
・35~39歳男性の平均年収:574万円
このように、平均値で見ても、35歳前後で600万円は「平均よりやや高い水準」です。
一方で、同調査には勤続年数別の集計もあり、男性の「勤続15~19年」の平均年収は661万円とされています。勤続15年前後という条件に限れば、600万円は到達可能な水準といえます。
ただし、高校卒と大学卒では大学卒のほうが一般的に高収入になるケースが多いため、高校卒であれば、さらに難易度は増すかもしれません。
この点を踏まえると、「大学中退(高校卒)・勤続15年で年収600万円」は不可能ではないものの、決して簡単ではないラインといえるでしょう。
「令和版ひろし」を目指す現実的な道
とはいえ、令和において年収600万円を目指す道が完全に閉ざされているわけではありません。ポイントとなるのは、「商社」という看板にこだわりすぎないことです。国税庁の同調査を見ると、電気・ガス・熱供給・水道業、金融業・保険業などは、平均年収が高い業界として知られています。
また、会社規模が大きくなるほど年収水準も高くなる傾向が明確に表れています。業界選びと同時に、「従業員数」「売上規模」「福利厚生」といった会社の体力も重要な要素です。
大手メーカー、インフラ系企業、金融関連企業などで、長期的にキャリアを積み上げることで、「令和版ひろし」に近づくルートは十分考えられます。
まとめ
野原ひろしのように「35歳・係長・年収600万円」というキャリアは、令和では決して当たり前ではありません。特に、高校卒業後すぐに働き始めた場合、大手総合商社で同じルートをたどるのは現実的に難しいでしょう。
ただし、業界や会社規模を柔軟に選び、長期的にキャリアを築けば、35歳で年収600万円に到達する可能性は十分にあります。さまざまな選択肢の中から、年収を含めた自分の理想と、それを叶える現実的な手段を検討しましょう。
出典
国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など