お経を読む「お寺の住職」とお祓いをする「神社の宮司」。どちらもおなじ宗教家ですが、年収はどちらが高いの?
本記事では「宗教家」の平均年収に加え、宮司と住職それぞれの仕事内容や収入の傾向について解説します。
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「宗教家」の平均年収は?
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、住職や宮司の給与は「宗教家」という職種名で年収が記載されています。組織の規模ごとに、宗教家の平均年収を表1にまとめました。
表1
| 組織の規模 | 月々の給与 | 年間のボーナス | 平均年収 |
|---|---|---|---|
| 全体(10人以上) | 35万7700円 | 102万1200円 | 531万3600円 |
| 1000人以上 | 35万8700円 | 48万8800円 | 479万3200円 |
| 100~999人 | 34万1300円 | 116万400円 | 525万6000円 |
| 10~99人 | 36万3500円 | 102万9800円 | 539万1800円 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
「宗教家」の月々の給与(きまって支給する現金給与額)は35万7700円、年間のボーナス(年間賞与その他特別給与額)は102万1200円という結果です。月給の12ヶ月分に賞与を合算すると、平均年収は531万3600円と算出されました。
年収の傾向は、所属する組織の規模によって違いが見られます。例えば、10人~99人規模の組織で働く場合の平均年収は539万1800円です。1000人以上の大規模な組織では、賞与額がおさえられる影響で479万3200円となっています。
住職と宮司の年収の違い
神社に奉職する神職の中でも、最も高い職階である宮司の年収は、神社の規模や参拝客数などによって大きく異なる傾向があるようです。全体的な傾向として年収は300万円前後とされ、一般的な会社員と比較すると低めになるケースが多いといわれています。
地方や小規模な神社では、年収が300万円を下回ったり、200万円に届かなかったりすることもあると考えられます。そのため、会社員や公務員、教員などを兼業して生計を立てている宮司も少なくないようです。
一方で住職は、お寺の檀家数などにより年収に違いが生じると考えられます。約4割の寺院で年収300万円以下とされる一方、都市部の大規模寺院などでは2000万円を超えるケースもあるようです。
立地や規模、法要の回数などが影響するため、宮司と住職のどちらの方が年収が高いかの判断は難しいといえます。
それぞれの仕事内容の違い
宮司と住職は、どちらも境内の清掃や管理を日々の務めとされています。
宮司は、地域の平穏を祈る祭事や地鎮祭などの出張祭典を執り行う役割が中心といわれています。氏子の管理や授与品の用意など、地域社会の儀礼を支え、人々の願いに寄り添う役割を担っているようです。
一方、住職は、葬儀や法要を通じて故人を供養する務めがおもな役割とされています。遺族の心に寄り添う相談や墓地の管理のほか、仏の教えを現代に伝えるための新しい活動を広げているケースも見受けられます。
住職と宮司の年収はどちらが高いか一概にいえず、所属組織や活動内容などにより異なる
住職と宮司の年収は、統計上の「宗教家」としては平均530万円前後ですが、実際には所属する組織の規模や立地、参拝客・檀家の数などによって大きな差があると考えられます。
宮司は地域の祭事や儀礼を支え、住職は供養や心の相談に寄り添うといった仕事内容の違いはありますが、どちらも境内の管理や伝統の継承を担う重要な存在である点に変わりはありません。
それぞれの運営背景や役割が異なるため、一概にどちらの年収が高いかを判断するのは難しいといえます。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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