年収2000万円なら「タワマン住まいで高級車に乗り、子どもは小学校から私立受験」に“解像度低すぎ”とSNSで突っ込み多数! 高年収でも“手取りは低い”? リアルな生活レベルを確認

配信日: 2026.03.22
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年収2000万円なら「タワマン住まいで高級車に乗り、子どもは小学校から私立受験」に“解像度低すぎ”とSNSで突っ込み多数! 高年収でも“手取りは低い”? リアルな生活レベルを確認
国税庁の2024年の民間給与実態統計調査によると、年収2000万円以上の給与所得者は全体の0.6%にとどまります。給与所得者の60%以上が年収500万円以下を占める日本では、その生活はほとんどの人にとって別世界の話でしょう。
 
タワマンの上層階に住み、ポルシェに乗って子どもは小学校から私立へ通う……年収2000万円とは縁遠い層が思い描くそんなイメージに対し、SNSでは「解像度が低すぎる」と話題になりました。
 
それでは、年収2000万円ではどのような生活ができるのでしょうか。本記事では、家計調査のデータをもとに、年収500万円と年収2000万円の消費支出を項目別に比較しながら、リアルな実態に迫ります。
竹下ひとみ

FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種

銀行にて12年勤務し、法人および富裕層向けのコンサルティング営業に従事。特に相続対策や遊休地の有効活用に関する提案を多数手がけ、資産管理・税務・不動産戦略に精通。銀行で培った知識と経験を活かし、収益最大化やリスク管理を考慮した土地活用のアドバイスを得意とする。

現在は、2社の経理を担当しながら、これまでの経験をもとに複数の金融メディアでお金に関する情報を発信。実践的かつ分かりやすい情報提供を心がけている。

年収2000万円の手取りは思ったより少ない

年収2000万円を単純に12ヶ月で割ると160万円ほどになるため、その金額に近い額を使えると思う人もいるかもしれませんが、実際にはそうはいきません。日本の所得税は累進課税のため、年収が上がれば上がるほど税率も高くなります。
 
所得税・住民税・社会保険料を全て合わせると、年収2000万円の会社員(1馬力)の手取りはおよそ1300万円で、月額に換算すると108万円程度になります。
 
一方、年収500万円の場合、手取りはおよそ390万円、月額にして32万円ほどです。つまり、額面の差は4倍あるにもかかわらず、手取りの差は約3倍にとどまります。このように、累進課税の影響で、収入が増えるほど「額面と手取りの乖離(かいり)」が大きくなるのです。
 

同じ割合で使うとしたら? 支出のイメージを比べてみる

総務省の家計調査では、消費支出に占める各費目の割合が明らかになっています。図表1は、2025年の2人以上の世帯における各費目の金額と、その割合を年収500万円と2000万円の手取り額に当てはめたものです。
 
図表1

図表1

総務省 家計調査報告-2025年(令和7年)12月分及び2025年平均-より筆者作成
 
年収2000万円では、食費だけで月約31万円使える計算になり、食生活のクオリティは年収500万円の家庭とは別次元になるでしょう。教養娯楽費も月10万円超と、旅行や趣味への投資を惜しまない暮らしがイメージできます。
 
ただし、家計調査では、持ち家世帯を含んでいるため住居費の数値は実態より大幅に低く出る傾向があるので、図表1の住居費はあくまで参考程度にとどめてください。
 

年収2000万円のイメージは、本当に解像度が低いのか

では実際に、タワマン・高級車・私立小学校へ通わせる生活を全部手に入れようとしたらどうなるのか、数字で見てみましょう。
 
仮に都心のタワマンで月50万円の家賃を支払い、子ども1人を私立小学校(学費年間約170万円、月約14万円)に通わせ、ポルシェ マカン(新車約1000万円)を7年ローンで購入したとします。車のローンと維持費が月々16万円かかったとした場合、この3つの支出だけで月80万円になります。
 
手取り月108万円から80万円が消えると、残りは28万円です。ここから老後や万一に備えて手取りの20%、約21万円を貯蓄に回すと、自由に使えるお金は残り7万円しかありません。
 
この7万円で、食費・光熱費・通信費・娯楽費を賄うとなると、家計はカツカツです。さらに子どもが2人になれば、教育費はさらに月14万円増え、家計は赤字に転落します。結果として貯蓄を削らざるを得なくなるでしょう。
 
タワマン・高級車・私立小学校というイメージは、単体であれば決して非現実的な話ではありません。しかし、全てを同時に手に入れようとすると、年収2000万円でも家計は想像以上に厳しくなるのが実態です。
 

まとめ

年収2000万円は日本全体の給与所得者のうち0.6%しかいない、紛れもない高収入層です。しかし、累進課税の影響で手取りは月100万円程度にとどまり、そこから住宅・教育・車の費用を積み上げていくと、余裕は思いのほか限られてきます。
 
SNSのイメージが「解像度低すぎ」と批判されたのは、こうした手取りの実態や支出の重さが広く知られていなかったからではないでしょうか。年収2000万円になっても、想像以上に税金がのしかかり、自由に使えるお金は思ったよりずっと少ないのが現実です。
 

出典

国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
総務省 家計調査報告-2025年(令和7年)12月分及び2025年平均-
 
執筆者 : 竹下ひとみ
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種

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