「東京で専業主婦してる」という高校時代の友人…地元でも「共働きが普通」ですが、旦那さんは“公務員”らしいです。やはり“片働きで余裕”なくらい高年収なのでしょうか?
生活レベルや家庭の状況にもよりますが、東京で専業主婦として生活する場合は、夫の手取り収入が550万~580万円程度必要です。本記事では、高校時代の友人が東京で専業主婦をしている例を取り上げ、夫の給料がどのくらいあるのかなどを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
専業主婦の割合ってどのくらい?
昨今の日本では、正社員やパートなどで働いている主婦が増え、専業主婦の割合は減少しつつあります。総務省統計局「労働力調査特別調査」もとにした独立行政法人労働政策研究・研修機構の統計によると、2025年の共働き世帯と専業主婦の割合は、次のとおりです。
・共働き世帯:1333万世帯(約74%)
・専業主婦世帯:476世帯(約26%)
専業主婦世帯の割合は全体の約26%と、一定数の割合で専業主婦がいることが分かります。2000年頃は共働き世帯と専業主婦世帯の割合がほぼ同じでしたが、次第に共働き世帯の割合が上昇し、現在に至っています。
東京23区で専業主婦になるにはどのくらいの年収が必要?
高校時代の友人と話していた際「夫婦2人暮らし。旦那は公務員で働いていて、東京で専業主婦をしている」と聞いたケースを取り上げます。自分は神奈川県でパートをして生活費の足しにしていた場合、うらやましい気持ちが生まれることもあるでしょう。
東京で専業主婦をするために、夫の年収はいくらあればよいのかシミュレーションしてみます。ここでの条件面は次のとおりとします。
・家賃:20万円
・貯金、保険:10万円
・食費:7万円
・光熱費、通信費:3万円
・交通費、雑費、娯楽費など:5万円
上記の条件面で計算すると、月に45万円が必要になる計算です。額面の月収では約60万円、年収にすると720万円以上の収入を得ていることになります。日本の給与所得者の平均年収は587万円(男性)のため、比較的高い収入を得ている世帯です。
夫婦2人暮らしの場合は、自由に使えるお金も多いでしょう。専業主婦であれば、ゆっくりランチをしたり、買い物をしたりする時間もあると想像されます。ただし、専業主婦は夫への経済的な依存性が高く、パートナーが働けなくなったときや離婚した際、お金に困る可能性があります。
また、社会とのつながりが少なくなる、ブランクが長いと再就職で不利になりやすいなどのリスクもあり、一概に専業主婦がいいとはいえません。それぞれメリットとデメリットがあるため、家庭の状況や自分の性格などを考慮して、働くかどうかを決めるとよいでしょう。
東京の公務員の平均年収
紹介したケースでは「夫は公務員」とのことでした。東京の公務員の平均年収はどのくらいなのでしょうか。東京の一般行政職の平均年収は、約756万円(平均年齢42歳)で、十分生活が成り立つ計算になります。
また、2025年冬のボーナスは平均約104万円で、民間給与の動向を反映して4年連続で引き上げられています。とはいえ、東京都の職員、国家公務員、教員や警察官など、公務員といってもそれぞれで収入は異なるうえに、役職や年齢などによって年収も違ってきます。
「東京で専業主婦」と聞くと、裕福そうなイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、高年収でも家賃や食費などの支出が多ければ、神奈川や千葉、埼玉など周辺地域と同じような生活レベルになる可能性もあります。専業主婦でもパートをしている人でも、夫婦仲や生活レベルなどは人それぞれで、どちらのほうが幸せなのかもそれぞれです。
まとめ
正社員やパート勤務など「共働きが普通」になってきている昨今、専業主婦の割合は減少傾向にあります。友人が「夫は公務員、東京で専業主婦をしている」場合、裕福そうに見えるかもしれませんが、家庭内のことまでは分かりません。
社会とつながれる幸せを味わえるのであれば、パートで働くこともすばらしいのではないでしょうか。
出典
独立行政法人労働政策研究・研究機構 早わかり グラフでみる長期労働統計 図12 専業主婦世帯と共働き世帯
国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
東京都 「都職員の給与の状況」(第45回)の概要について
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士