SNSで「年収1000万円でもカツカツ」の意見を目撃! わが家は“家族4人・年収500万円”で余裕で暮らせますし、正直「ムダ遣いが多いだけ」じゃないですか? それぞれの手取りもあわせ確認
本記事では、年収1000万円の人の割合や年収500万円の立ち位置を整理したうえで、なぜ高収入でも「カツカツ」と感じることがあるのかについて解説します。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
年収1000万円の人はどれくらいいる?
まず、日本で年収1000万円を超える人がどれくらいいるのかを見てみましょう。国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は約478万円です。また、年収1000万円を超える給与所得者の割合は6.2%とされています。
つまり、給与所得者の中で年収1000万円以上の人は1割にも満たず、比較的少数派と言えるでしょう。年収1000万円は一般的には「高収入」とされる水準であることが分かります。
年収500万円は平均よりもやや上の水準
続いて、年収500万円の立ち位置も見てみましょう。同調査では、年収500万円を超える給与所得者の割合は36.7%とされています。裏を返すと、約6割以上の人は年収500万円以下ということになります。
そのため、年収500万円は日本全体の平均年収(約478万円)と比べてもやや高い水準であり、決して低い収入とは言えません。家計の状況は地域や家族構成によって大きく変わりますが、年収500万円で家族4人が生活している家庭も多く存在するでしょう。
4人家族の平均的な支出と年収ごとの生活感
総務省の家計調査によると、4人家族の消費支出の平均金額は月額で36万2923円です。そのため、年間にすると約436万円となります。
一見すると年収500万円なら余裕がありそうな気がしますが、年収500万円の場合、手取りにすると390万円程度となります。そのため、一般的な4人家族の消費支出を考えると、生活に大きな余裕を生み出すのは簡単ではないかもしれません。
一方、年収1000万円の場合、手取りは720万円程度となります。日本の所得税は累進課税のため、年収500万円の場合よりも手取りの割合は少なくなります。とはいえ、消費支出の平均金額である約436万円と比べると、余裕がある手取り金額といえるでしょう。
なぜ年収1000万円でも「カツカツ」と感じるのか
それでは、なぜ年収500万円の家庭に余裕があり、1000万円でも生活が厳しいと感じる家庭があるのでしょうか。考えられる理由はいくつかあります。
まず、居住地域による生活費の違いです。特に東京などの都市部では、家賃や住宅ローン、教育費などの支出が高くなりやすく、収入が高くても支出も多くなる傾向があります。
同じ3LDKの広さでも、地方では家賃6万円ほどで住めていたのが、都心部では30万円近くすることも少なくありません。この場合、月間で約25万円、年間で約300万円の差となり、前出した年収500万円と1000万円の手取りの差が埋まってしまいます。
また、高収入の家庭ほど、子どもの教育費や習いごと、住宅ローンなどに多くの支出をしているケースもあります。さらに、年収が高い分、投資や貯蓄に積極的に資金を回している場合、可処分所得が少なく感じられ、「カツカツ」と感じることもあるでしょう。
ほかにも、両親と同居していて住居費がかからなかったり、頻繁に食料などの援助をもらえたりする場合には、年収が低くても余裕が生まれやすい場合もあります。
このように、年収だけで生活の余裕度が決まるわけではなく、支出の構造や生活スタイルによって大きく変わるのです。
年収を増やすために考えられるポイント
生活が厳しいのであれば、収入を増やすという選択肢が考えられるかと思います。収入を増やす方法としては、昇給や転職、スキルアップなどが考えられます。企業によっては役職が上がることで給与水準が大きく変わる場合もあります。
また、副業や資産運用などで収入源を増やすことも、家計の安定につながるかもしれません。ただし、投資にはリスクもあるため、自分の資産状況や目的に応じて慎重に検討することが重要です。
収入だけでなく、支出を見直すことも家計改善の重要なポイントです。固定費や生活費のバランスを見直すことで、同じ収入でも生活の余裕度が変わることもあるでしょう。
まとめ
年収1000万円以上の給与所得者は全体の約6%とされており、日本では高収入の層と言えます。一方、年収500万円は平均年収と比べてもやや高い水準であり、この水準で生活している家庭は少なくありません。
年収1000万円でも「カツカツ」と感じる理由としては、税金や社会保険料の負担、都市部の生活費の高さ、住宅ローンや教育費、投資・貯蓄などさまざまな要因が考えられます。収入の多さだけで生活の余裕が決まるわけではなく、支出やライフスタイルの影響も大きいと考えられるでしょう。
出典
国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査
総務省統計局 家計調査 表番号3-1
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
