新卒で「手取り21万円」なのに、同期は「22万円以上もらってる」と聞きショック…“初任給は同じ”なのに、なぜこんなに差がつくのでしょうか?「手取り額が違う理由」を解説

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新卒で「手取り21万円」なのに、同期は「22万円以上もらってる」と聞きショック…“初任給は同じ”なのに、なぜこんなに差がつくのでしょうか?「手取り額が違う理由」を解説
同じ条件で入社したはずなのに、同僚の方が1万円以上多く給与をもらっていると知ったら「ひょっとして、自分は冷遇されているのだろうか?」と不安に思うかもしれません。しかし、基本給などの条件が同じでも、手取り額が変わることはあるのです。本記事では、同じ給与条件にもかかわらず手取り額が異なる理由について説明します。
橋本典子

特定社会保険労務士・FP1級技能士

給与が同じなのに手取り額が違う理由

給与の条件が同じでも最終的な振込額(手取り額)が異なる理由としては、通勤手当の違い、社会保険料の違い、所得税や住民税の違いなどが考えられます。
 

通勤手当の違い

「通勤手当は、通勤にかかる実費を支給する」という規則の会社は多いです。この場合、遠くから通っているなどで通勤手当が多い人は支給額が多く、結果として手取り額は高くなりやすいと言えます。
 
また、通勤手当を含めた総支給額をもとに社会保険料が決まるため、基本給などが同額でも通勤手当に差がある場合は、社会保険料に影響することがあります。
 

社会保険料の違い

給与から差し引かれる社会保険料が違えば、手取り額は変わります。基本給などの処遇が同じでも社会保険料が異なる理由としては、次のようなことが挙げられるでしょう。
 

・通勤手当額が違う
・4月~6月に残業などが多かったせいで、定時決定により社会保険の等級が上がった
・40歳以上65歳未満のため、介護保険料も差し引かれている

 

所得税の違い

給与額が同じでも、給与を受ける人の状況によって、所得税が安くなることがあります。
 
配偶者や親などを扶養している人は、配偶者控除や扶養控除があるため、所得税が低くなります。また、ひとり親や寡婦、一定の障害状態にある人なども同様です。
 

住民税の違い

住民税の違いも、手取り額に影響を及ぼします。住民税は、原則として前年の所得によって計算され、さらに扶養等の状況や居住している地域によっても異なります。
 
今年の給与額が同じでも、前年に賞与が多かったなどの理由で前年所得が異なれば、住民税にも差が生じます。
 

新卒で同じ初任給の場合は?

新卒で処遇(初任給)が同じ場合はどうでしょうか? 新卒同士の場合は、そうでない人に比べて、手取り額が違う理由はかなり限定されます。
 

新卒の手取り額の差は

新卒で初任給が同じ、かつ残業手当などにも差がない場合、手取り額に大きな差がつくことは、それほどありません。
 
新卒の場合、1年目には住民税がかからないケースが多く、住民税の差は生じにくいといえます。
 
また、社会保険料は原則として4月~6月の給与額をもとに決定され、その時期に残業などが多いと秋から社会保険料が高くなることがありますが、入社直後の時期では、まだそうした決定は行われていません。
 
残業時間にも、まだ大きな差異は生じにくい時期でしょう。
 

手取り額が違ってきやすいケースは

新卒同士で、かつ初任給も同額でありながら、手取り額が1万円も違うことはあるのでしょうか?
 
理由として考えやすいのは、通勤手当の差です。通勤手当に大きな差があれば、手取り額に大きな差があってもおかしくありません。2人の初任給を「25万円」として考えてみましょう。
 

同僚の通勤手当が多かったら

仮に、本人の通勤手当が3000円、同僚の通勤手当が1万2000円とします。これだけでも、本人の総支給額は25万3000円、同僚は26万2000円で、既に9000円の差があります。
 
総支給額が25万3000円と26万2000円の場合、社会保険の等級は同一なので、健康保険料や厚生年金保険料などには差がありません。ただし、雇用保険料は、本人が1265円、同僚が1310円であり、通勤手当が高い分、同僚のほうが数十円だけ高い結果になっています。
 
しかし、これでも1万円以上の差にはなりません。
 

同僚の所得税が低かったら

しかし、同僚の所得税が本人より低ければ、さらに手取り額の差が広がります。例えば、親を扶養している場合や、同僚に障害がある場合などが考えられるでしょう。
 
その場合は、通勤手当の差に加え、所得控除の差も加わります。その結果、本人の手取り額が約21万円、同僚が約22万円になり、1万円以上の差が生じる計算になります。
 

まとめ

基本給などの条件が同じでも、通勤手当や社会保険料、所得税や住民税等により、手取り額が異なることは珍しくありません。
 
ただし、新卒の場合はそれほど大きな差が生じるのは、レアケースといえるでしょう。手取り額は、さまざまな要因で変わります。そうしたことを考えて、ときどき給与明細書をよく見てみるのもよいかもしれません。
                                                    

出典

国税庁 No.1180 扶養控除
 
執筆者 : 橋本典子
特定社会保険労務士・FP1級技能士

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