会社員として働く私の夏のボーナスは「40万円」、国家公務員の姉は「80万円近く」支給されたそうです。公務員のボーナスは民間企業を参考にしていると聞きますが、なぜこんなに差があるのでしょうか…?
実際、国家公務員のボーナスは民間企業の給与水準を踏まえて決められています。しかし、「民間企業を参考にする」といっても、個人のボーナス額が民間企業と同じになるわけではありません。
そこで今回は、公務員のボーナスがどのように決まるのか、民間企業との間で金額に差が生まれる理由について分かりやすく解説します。
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公務員のボーナスは民間企業の給与水準をもとに決められている
国家公務員のボーナスは「期末・勤勉手当」と呼ばれ、人事院が毎年実施する民間企業の給与調査をもとに支給月数が決められます。
調査では、企業で支払われたボーナスや給与を比較し、公務員との格差が大きくならないよう見直しが行われます。
つまり、「民間企業を参考にする」というのは、個々の会社のボーナス額を基準にするという意味ではありません。全国の企業を対象とした調査結果をもとに、公務員全体の支給水準を調整しているのです。
内閣官房内閣人事局が公表した「令和8年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」の報道資料によると、2026年6月に支給された一般職国家公務員(管理職を除く行政職職員)の平均支給額は約73万8500円でした。
一方、株式会社帝国データバンクが行った「2026年夏季賞与の動向アンケート」では、民間企業の夏のボーナス平均は47.7万円となっています。数字だけを見ると約26万円の差がありますが、それぞれの平均の出し方や対象者が異なるため、単純に比較することはできません。
民間企業より公務員のボーナスが高く見える理由
「民間を参考にしているのに、なぜ80万円近くももらえる人がいるのか」と疑問に思うかもしれません。その理由はいくつかあります。
まず、公務員のボーナスは基本給をもとに計算されます。勤続年数が長く昇給を重ねた職員ほど基本給が高くなり、ボーナスも増える仕組みです。
そのため、長年勤務している国家公務員であれば、80万円前後の支給になることもあるでしょう。
一方、民間企業は会社ごとの違いが非常に大きい点が特徴です。大企業では100万円を超えるケースもありますが、中小企業では30万円前後、あるいはボーナス自体が支給されない企業もあります。
実際、前述の株式会社帝国データバンクの調査では、2026年夏の賞与平均は47.7万円でしたが、支給額は企業規模や業績によって大きく異なっています。また、賞与を増やした企業は37.1%にとどまり、物価高やコスト増の影響で据え置きや減額とした企業もみられます。
このように、公務員の平均と民間全体の平均では、対象となる人や勤務先の条件が大きく違うため、金額に差が生まれるのです。
ボーナス額は「公務員か民間か」だけで比較しないことが大切
ボーナスの平均支給額だけを比較すると、公務員のほうが高いように見えるかもしれません。しかし、民間企業には成果によって大幅にボーナスが増える会社もあれば、業績悪化で減額される会社もあります。公務員は景気の影響を受けにくい一方で、成果による大幅な増額は限定的です。
また、年齢や役職、勤続年数によってもボーナス額は大きく変わります。例えば、入社数年目の会社員と勤続20年以上の国家公務員を比較すれば、支給額に差が出るのは自然なことです。
そのため、「姉は80万円、自分は40万円」という数字だけで待遇を比較するのではなく、会社規模や勤続年数、給与体系なども含めて考えることが重要です。公務員のボーナスは民間企業全体の動向を反映して決められていますが、個人同士の支給額まで同じになるわけではありません。
ボーナスの金額に差がある背景を理解すると、「公務員だから多い」「会社員だから少ない」と単純に考えるのではなく、それぞれの制度や働き方の違いを踏まえて冷静に判断できるようになるでしょう。
出典
内閣官房内閣人事局 令和8年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
株式会社帝国データバンク 2026年夏季賞与の動向アンケート
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

