文系か理系かで進路に悩んでいます。理系のほうが稼げるイメージがありますが、実際に生涯年収や就職の安定性にどれくらい差があるのでしょうか?

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文系か理系かで進路に悩んでいます。理系のほうが稼げるイメージがありますが、実際に生涯年収や就職の安定性にどれくらい差があるのでしょうか?
日本の高校や大学などで進路選択をする場合、一般的に文系と理系の2つのコースから選ぶことが多いでしょう。
 
語学や経済学など文系の知識を生かした仕事に就く場合と、医療やAIなど理系の科目や研究を生かした仕事をする場合を比較した場合、どちらのほうが高収入となるのでしょうか。今回は、職業と年収の関係をご紹介します。
下中英恵

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

理系のほうが高収入? 産業別の賃金をチェック

一般的に、文系よりも理系のほうが、年収や生涯年収が高くなる傾向があるといわれています。医者などの医療系の仕事や、最近流行のAIを含むIT系の仕事は高収入になりがちです。また、理系の場合、大学院まで進学する人も多く、大学卒が多い文系と比べると、年収も高くなる傾向があります。
 
では具体的に、厚生労働省が公開している資料「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」から、産業別の平均賃金を見ていきましょう。そして、産業から文系と理系のどちらのほうが生涯年収は高くなりそうか、考えていきます。
 
例えば、平均賃金が最も高いのは、「電気・ガス・熱供給・水道業」で44万4000円となっています。次いで「学術研究,専門・技術サービス業」が44万300円、「金融業、保険業」が43万7000円、「情報通信業」が40万6000円でした。
 
一方、最も賃金が低いのは、「宿泊業、飲食サービス業」で27万7200円、次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」が28万4900円、「生活関連サービス業、娯楽業」が29万5200円となっています。
 
高賃金な産業である電気ガス水道などインフラ系産業において、理系など技術職の人材は大変市場価値が高いといえるでしょう。金融商品の開発や保険のアクチュアリーなども理系が多い傾向があり、情報通信業界も多くの理系出身者が活躍しています。
 
また、賃金が低いサービス業はもちろん理系の人もいますが、営業職や事務職などで文系の人も多く働いています。どちらかというと、文系の人が就きやすいサービス業の仕事や産業は、賃金が低い傾向が見られるようです。
 

文系・理系だけではない 高収入の狙い方

たしかに、一般的には、理系学部のほうが、文系学部の人に比べて生涯年収が高くなりがちです。ただし、文系に進んだとしても、高収入となる職業に就くことはもちろん可能でしょう。
 
文系の人でも、弁護士などの専門職や、投資銀行や銀行などの金融業界やコンサルティング業界、商社など活躍することができれば、生涯年収は高水準となります。また、高収入を狙うには学部の勉強だけに限らず、多くの知識や情報にアンテナを張ることが大切です。
 
例えば、文系学部出身でただ英語が得意な人と、英語だけではなく、さらに自分でプログラミングやAIなども学び、さまざまな知識や能力を持っている人を比較した場合、英語とITが両方得意な人のほうが高収入となるでしょう。
 
理工学部などでロボットの研究をしていた人が経営について学び、ロボット業界で起業するケースなども、高収入を狙える可能性があります。
 
ただし、文系・理系という枠組みにとらわれるのではなく、今後必要となる知識や技術、情報にアンテナを張り、自分の得意分野を増やしていくことが、生涯年収アップにつながると考えられます。
 

就職が安定しているのは文系? 理系?

さらに、どちらの仕事が安定しているかという点で、文系と理系を考えてみましょう。
 
まず、理系の場合、医療やプログラミングなどで専門知識を身に付けていれば、それを武器に安定した仕事を得られる可能性が高いといえます。
 
転職したいと思ったときも、自分の専門知識を生かして、次の就職先につなげることができるでしょう。
 
一方、文系であっても、語学力や営業力、事務処理能力などを上手にアピールすることができれば、転職などでも一定の評価を得られるでしょう問題ないでしょう。逆に、特に強みがないという場合は、なかなか次の仕事が見つからない可能性があります。
 
文系であっても、理系であっても、自分の専門分野や得意な領域、強みとなるポイントがあれば、安定的な就職につながります。文系・理系ももちろんですが、その他アピールできるような能力を身に付けることが大切です。
 

まとめ

進路を考える場合、日本では、文系・理系という2パターンから選ぶのが一般的です。しかし、将来の職業を考えるうえでは、文系・理系に限らず、これから必要とされるさまざまな知識を身に付けることが大切です。
 
タイトルのように、今後の進路選択で悩んでいる人は、今回ご紹介した内容を参考にしながら、どんな仕事を成し遂げたいのかという観点から、進路を考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況 一般労働者 産業別
 
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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