更新日: 2021.10.11 その他相続

相続財産の分割の方法。遺産が簡単に分けられない場合にはどうしたらよいか?

相続財産の分割の方法。遺産が簡単に分けられない場合にはどうしたらよいか?
相続において、遺産に不動産などの現物資産が多く、相続人に平等に分けようとすると困ってしまう場合があります。そのような場合の相続財産の分割方法をいくつか紹介するほか、それらのメリット・デメリットについても説明したいと思います。
浦上登

執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)

サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。

現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。

ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。

FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。

2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。

現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。

早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。

サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow

遺産の分割の方法

遺産の分割に不動産などの現物資産が関与した場合、分割方法として次の3種類があります。


1. 現物分割
2. 換価分割
3. 代償分割

株式など流動性の高い財産を分割するには、金額に換算しで分ければよいので問題ありませんが、不動産などの流動性の低い財産を分割する場合には、そう簡単にはいきません。その場合の分割の方法については、いろいろ検討をする必要があります。
 

現物分割とは?

現物分割とは、相続財産を現物のまま分割する方法です。
 
土地など現物を区切って分割することができる資産の場合は、現物を分割し、それぞれ別の相続人の所有とすることが可能ですが、建物のように現物を分割することが難しい資産の場合は、最悪、共有による分割ということもあり得ます。
 

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換価分割とは?

相続財産の一部または全部を売却し、換価、すなわち現金化することにより、相続人に換価代金を分配する方法です。売却により相続人に生じた所得には課税されることがあるので(不動産の場合は譲渡所得課税)、その点に注意が必要です。
 

代償分割とは?

相続財産を現物で取得した相続人が、現物を取得しなかった他の相続人に対し、その方々が取得すべき部分に対応する額を自己の財産から弁済する方法です。
 
これは居住用の不動産、事業用の不動産、自社株など、現物分割や換価分割を行うと今後の生活や活動に大きな支障をきたす財産を分割する場合に取られる方法です。
 
現物資産を受け取る相続人から、他の相続人に現金、株式などの流動性の高い資産を渡すことにより、相続金額の調整を図ることになります。
 
代償分割は、あくまで相続における分割の方法の1つなので、遺産分割協議書にその旨を明記する必要があります。明記していない場合、遺産分割完了後、他の相続人に現金を支払うと贈与税が課されることがあるので注意が必要です。
 
また、現物を取得した相続人が他の相続人に現金を渡さず、自己の所有する土地などを渡した場合は不動産を譲渡したことになるので、売却益に譲渡税が課されることがあるという点にも留意しておいてください。
 
財産を現物で取得する相続人は、他の相続人に支払うための現金・株式などの代償財産をあらかじめ用意しておくことが必要になります。また、代償財産のための資金の準備に生命保険を活用することもできますが、その方法としては次の2とおりが考えられます。


1.被相続人が自ら保険料を負担し、自らを被保険者、現物を取得する予定の相続人を受取人として、生命保険に加入する方法

2.現物を受け取る予定の相続人が自らの費用で保険料を支払い、被相続人を被保険権者、自らを受取人とする生命保険に加入する方法

どちらの場合も、被相続人の死亡によって現物資産を受け取る相続人が保険金を受け取り、それを代償分割のための資金とすることができます。
 

まとめ

遺産を分割する3種類の方法と、代償分割のための資金準備としての生命保険の活用について述べてきました。生命保険は、相続税の節税や納税資金の準備だけでなく、代償分割のための資金準備の手段としても使え、その活用範囲が広いことが分かります。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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