注文住宅で家を建てたいのですが「頭金」を払えるほど貯金がありません。「頭金ゼロ」でもマイホームは買えるのでしょうか?
配信日: 2025.03.29

結論からいうと、頭金ゼロでもマイホームを購入することは可能です。ただし、頭金ゼロで購入する際のデメリットを十分に理解したうえで決断する必要があります。
本記事では、頭金ゼロで注文住宅を建てるメリットとデメリットを詳しく解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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頭金はどの程度用意するのが一般的?
頭金とは、住宅ローンを利用して家を購入する際に、一定の割合で用意しておく自己資金のことです。住宅ローンの借入額を減らす役割があります。
物件の購入価格の1割から2割程度の頭金を用意するのが一般的です。住宅金融支援機構の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、注文住宅の平均頭金はおよそ699万円で、物件価格に対する割合は18.1%との調査結果があります。
注文住宅は建売住宅や中古物件に比べて割高になる傾向にあることから、ある程度まとまった頭金を用意したいと考える人も多くいるかもしれません。ただし、実際には頭金ゼロで住宅ローンを組むこともできるため、自己資金がないからといってマイホームの購入を諦める必要はありません。
頭金ゼロで住宅を購入するメリット
頭金ゼロで住宅を購入するメリットを詳しく解説します。
頭金がたまるまで待つ必要がない
頭金ゼロで住宅ローンを組めば、お金がたまるまで待つ必要がないため、早いタイミングで理想の住まいを購入できます。住宅や土地との出会いは一期一会とも表現されることもあり、理想の家を買い逃さずに済むことも大きなメリットの一つです。
家賃にかけるコストを住宅の購入費に充てられる
賃貸住宅に住みながらマイホームの頭金をためる場合、その間は家賃が発生することになります。例えば家賃15万円の物件なら、年間180万円もの家賃を支払わなければなりません。頭金なしで住宅を購入すれば、家賃流出を抑えられます。
住宅ローン控除を最大限活用できる
頭金ゼロで住宅ローンを組めば、頭金ありでローンを組むよりも借入額が多くなるため、結果として住宅ローン減税の恩恵を最大限受けられます。
ただし、控除額には上限が設定されているため、借上額が増えた分だけ得をするわけではありません。自身の収入や将来の返済計画を考慮したうえで、借入額を検討しましょう。
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頭金ゼロで住宅を購入するデメリット
頭金ゼロで住宅を購入するデメリットについて詳しく見ていきます。
返済額と総支払額が増えてしまう
頭金がない分、借入額は増えるため、毎月の返済額や総返済額が大きくなります。借り入れした際は「何とかなるだろう」と安易に考えていても、収入や生活環境の変化によっては返済できなくなるケースも少なくありません。
支払いができなくなると、競売や任意売却にかけられる恐れもあるため、借入額を検討する際は慎重に行ってください。
金利上昇リスクがある
変動金利型のローンで借り入れた場合は、将来的な金利上昇によって返済額が増加するリスクがあります。借入額が大きいほど金利上昇の影響も大きくなるため、注意しましょう。
ローン審査のハードルが高くなる
住宅ローンを申し込む際には、金融機関の審査を受けなければなりません。
頭金ゼロのフルローンでの借り入れは、金融機関の立場からするとリスクが高いため、ローン審査が厳しくなる傾向があります。年収に対する負担率を含めて厳正に審査されるため、希望額を借り入れられない恐れもあると理解しておきましょう。
頭金ゼロでマイホームを購入する際の注意点を理解しましょう
頭金ゼロの状態で注文住宅を購入することは可能ですが、購入する際は慎重に検討しなければなりません。借入額が増えると毎月の返済額や総支払額が大きくなり、家計を圧迫する要因となります。
また、変動金利を選択する場合には、将来的な金利上昇により返済額が増加するリスクについても考慮する必要があります。また、頭金なしのフルローンは金融機関にとってリスクが高いため、審査が厳しくなる傾向がある点も理解しておきましょう。
出典
住宅金融支援機構 2023年度 フラット35利用者調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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