更新日: 2022.02.04 相続

実家を相続した場合、相続税の支払いは基本現金のみ。いくら必要なのか知っていますか?

実家を相続した場合、相続税の支払いは基本現金のみ。いくら必要なのか知っていますか?
親が急に亡くなった場合、「相続」は突然発生します。その時に親の残した財産が一定の金額以上であると、相続税が発生する可能性があるのです。
 
このような突然の事態に備えて対応できるように、ここでは相続税に関する基礎知識を詳述します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

親の資産を相続した場合に発生する可能性がある「相続税」

相続税が発生する可能性があるのは、土地と建物を相続した時だけではありません。現金や動産などの場合であっても、一定の金額以上を相続すれば、相続税が発生することになります。
 
実家の不動産を相続することになった場合にかかる相続税は、土地と建物を別々に計算して算出します。土地に関しては「路線価」から相続財産の課税価格を算出することができます。
 
路線価は国税庁のホームページで確認することが可能です。毎年7月1日に新しいものが公表されるため、相続が発生した場合には、発生した年に公表される路線価で相続税額を算出するようにします。
 
一方で、建物に関しては「固定資産税評価額」を用いて算出します。土地や建物を所有している場合には、毎年固定資産税が課税されます。その金額を決めるのが固定資産税評価額ですが、建物の場合にはこれを用いて相続税額を算出するのです。
 
固定資産税評価額については、3年に一度のペースで見直しが行われています。見直しが行われれば税額も変わりますので、注意が必要です。
 

相続税は原則「現金払い」が原則

所得税や住民税、消費税などさまざまな税金がありますが、原則すべて現金払いしかできません。相続税に関しても、相続が発生してから10ヶ月以内に、税務署に現金一括で納付するのが鉄則です。
 
しかし相続税の場合、人によっては金額が大きくなることもあります。そして突然発生する可能性もあるため、現金での支払いができない人も出てくる可能性がありますが、支払いをしなければ納税を督促され、「延滞税」が加算されてしまう恐れもあります。
 
不動産ではなく現金で相続をした場合には、それを相続税の支払いに充てることもできます。
 
しかし、実家の土地と建物をメインに相続した場合には、その相続税を支払えるとは限りません。相続した土地と建物を売却して現金化することもできますが、すぐに売却して現金化できる可能性も未知数です。
 
そこで相続税に関しては特別に、納付しなければならない現金が手元にない場合に備えて、「延納」や「物納」という制度が設けられています。
 

延納とは?

延納とは、相続税を分割して収めることができる制度です。延納が認められるためには、いくつかの条件があります。
 
まずは、現金一括で納付することが困難であり、納税額が10万円以上であることなどです。延納できる期間は5年以上、20年までの範囲になります。便利な制度ですが、分割払いにすることによって「利子」が発生するというデメリットもあります。
 
利子は延納期間等によって変化するので、延納を選択することになった場合には、一括納付に比べてどのくらい支払いが多くなるのかを、チェックしてから決断したほうがよいでしょう。
 

物納という方法もある

物納に関しては、現金の一括納付や延納でも支払いが難しい場合に適用されるものです。物納には納めることができる順位が決まっており、最優先されるのが、不動産や上場企業の株式、国債や地方債などです。
 
その次に優先されるのが、非上場企業等の株式等があります。そして3番目に貴金属などの「動産」が優先されます。ただし不動産の場合には、金融機関の抵当に入っている場合や、境界がはっきりしない土地などは対象外になるので注意が必要です。
 

相続のために事前に準備をしておこう

相続はいつ発生するかわかりません。相続税の支払いが発生したとき、支払うための現金が手元にない場合には、物納や延納などの手段を取らざるを得なくなります。
 
事前に相続税が発生する可能性があると分かったら、いくら支払わなければならないのかをきちんと知っておくことと、その金額を準備しておくことが大切です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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