更新日: 2024.08.29 その他相続
【終活】故人が行っていた相続対策1位は「遺言書の作成」しかし、子が求めているもの1位は「〇〇」
本記事では、調査をもとに浮かび上がった、被相続人が意識したほうが良い「終活」や相続人が事前に伝えておくべき点について解説していきますので、是非参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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子が求めている終活は「物の整理・不用品の処分」
株式会社ルリアンの行った「相続に関する全国調査2024」によると、最も故人の行っていた「終活」は遺言書の作成でした。
一方で、意外にも相続人が一番求めていた終活は、「物の整理・不用品の処分」で続いて2位は「生前贈与などの相続税対策」3位は「遺言書の作成」となっています。
「遺言書の作成」も相続において重要な対策ですが、調査では大きな差をつける結果となりました。
なぜ終活で「物の整理・不用品の処分」が必要なのか
この調査結果から浮かび上がる「物の整理・不用品の処分」が生前に必要とされる理由は、単に「片付け」を目的とするだけでなく、相続においても次の点から重要だと考えられます。
●重要な書類を整理するため
●相続する財産を正確に把握するため
●心身的な負担を軽減するため
重要な書類を整理するため
相続が発生すると、保険や銀行の手続きなどで多くの書類を提出する必要があります。生前にこれらの重要な書類が整理されていないと、「まず故人の家から書類を探すことから始める」ということになりかねません。
特に持ち家や株などの資産を保有している場合、書類の量が増え、手続きが一層煩雑になります。
また、書類が紛失していなくても見つからない場合、調査や契約内容の確認に費用がかかることがあります。相続の手続きには期限が設けられているものが多く、時間的な制約が相続人にとって大きなストレスとなることもあります。
相続に必要な重要書類は事前に整理して把握しておくことが重要です。
相続する財産を正確に把握するため
相続する財産を正確に把握するためには、まず所有物の全体像を明確にすることが重要です。
生前に物の整理を行うことで、どのような資産があるのかをはっきりと把握できます。これにより、相続人が後々混乱することを防ぐだけでなく、相続税の計算や分割方法の協議もスムーズに進めることが可能になります。
特に、不動産や有価証券、貴金属などの価値の高い物品については、詳細なリストを作成しておくことが重要です。このようなリストがあれば、相続時に資産の分割方法を明確にでき、相続人間のトラブルを未然に防ぐことができます。
心身的な負担を軽減するため
大量の遺品を整理する作業は、時間と労力だけでなく、精神的なストレスも伴います。
故人にとってなんでもないモノも残された家族にとって、価値のあるモノとしてなかなか捨てられず整理できなくなり、捨てられたとしても後悔する可能性もあります。
遺品整理業者に頼む手段もありますが、数十万円費用が発生することもあります。
事前に、被相続人と相続人で残すもの捨てるものを明確にすることで、遺品整理をよりスムーズに行うことができます。
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終活で重要な生前整理の具体的な方法
生前にできる物の整理の具体的な方法を紹介します。生前に物を整理することで、相続人にとっても実際に相続が始まってから、相続放棄する可能性も残せるため、早めに行うことをおすすめします。
●物の仕分けを行う
●財産目録の作成
●遺言書の作成
●持ち家の場合は空き家対策
●不要なサービスの解約手続き
物の仕分けを行う
まず、所有している物をリストアップし、分類してみましょう。
具体的には、必要な物、思い出の品、そして不要な物に分けると良いでしょう。思い出の品は、写真アルバムや手紙など、感情的価値が高い物を指します。
不要な物については、リサイクル、寄付、廃棄の方法を検討します。特に価値のある物品は、フリーマーケットやオンラインオークションサイトで売却するのも一つの手段です。
物の仕分けを通じて、家族と向き合う時間が生まれます。これが終活の重要な一環であることを忘れないようにしましょう。
●戸籍謄本
●年金手帳
●株式の残高報告書
●印鑑 など
財産目録の作成
財産目録の作成をしていれば、残された相続人にとって相続税の申告時や遺産分割協議などの場面において、時間をかけずに財産の分割を行うことができるようになります。
●預貯金: 金融機関名、支店名、口座番号、金額
●有価証券: 種類、数量、評価額、発行会社
●負債: 借入先、借入額、返済条件
作成する方法については決まりはありませんが、専門家などに相談するとより時間をかけずに正確に作成する事ができます。
遺言書の作成
遺言書の作成は相続において事前準備が重要な書類のひとつです。
遺言書の作成は、単に法定相続人に従った相続を行うためだけでなく、被相続人の真意を伝え、相続に伴うさまざまなリスクを軽減するために不可欠です。特に法定相続人以外の人物に財産を遺贈したい場合には、遺言書が必須となります。
持ち家の場合は空き家対策
昨今は空き家が社会的な問題となり、2024年4月から相続登記が義務化されました。
空き家を放置することで特定空き家となれば様々な問題が生じるため対策は必須です。
事前に空き家になると予測できる場合は、その不動産を売却するか、活用するのかを検討し準備を進めておくことが重要です。不動産関係は、手続きが煩雑なため専門家に依頼することをおすすめします。
不要なサービスの解約手続き
こちらも昨今になりトラブルになりやすい事例のひとつです。
被相続人がサブスク契約で利用しているサービスがある場合に、家族が知らなければ急に請求書が届く可能性があります。サービスのパスワードやIDを知らなければその後の解約の手続きが大変になります。
特に海外のサービスを利用している場合は、トラブルに繋がりやすいため事前に共有する、してもらうことが重要です。不要なサービスを契約している場合は、早めに解約を行ないましょう。
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まとめ
終活は、言葉として浸透しているものの「相続に関する全国調査2024」によると故人が実際に行っていた割合は3割程度です。終活を行うことで、相続における様々なトラブルを回避できる可能性があります。
まず、物の仕分けで生活空間が整い、財産目録で相続がスムーズになります。遺言書は法律トラブルを避けるために有効です。また、持ち家の処理方法や不要なサービスの解約も忘れずに行いましょう。
生前整理を早めに始めることで、被相続人、相続人の安心につながります。
出典
株式会社ルリアン, 「相続に関する全国調査2024」, Le Lien公式サイト, 2024年6月4日
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