母が亡くなり、「サブスクの解約」に手間取っています。契約者が「亡くなった」場合でも、解約できないと料金を支払い続ける必要があるのでしょうか?

配信日: 2025.02.25

この記事は約 4 分で読めます。
母が亡くなり、「サブスクの解約」に手間取っています。契約者が「亡くなった」場合でも、解約できないと料金を支払い続ける必要があるのでしょうか?
現代では、動画配信サービスや音楽ストリーミングなど、さまざまなサブスク契約が一般的です。しかし、契約者が亡くなった場合に契約状況がどうなるのか知らない人も多いでしょう。
 
本記事では、亡くなった方のサブスク契約の解約方法や相続放棄の注意点、終活における情報整理のポイントについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

サブスクは契約者が亡くなっても自動で解約されない

サブスクリプションサービスは、契約者が亡くなっても自動的に解約されることはありません。サービス提供者は契約者の死亡を把握できる仕組みがないため、自動解約が行われないのが一般的です。その結果、解約手続きがされなければ、契約者の死亡後も料金が請求され続ける可能性があります
 
契約を停止するには、相続人などが代わりに解約手続きを行う必要があります。契約者が亡くなれば自然に解約されると思い込んでいると、気づかないうちに不要な支払いが続くことになりかねません。
 
解約漏れを防ぐためには、まず契約しているサブスクを特定することが大切です。銀行口座の引き落とし履歴やクレジットカード明細を確認し、未解約の契約がないかきちんと調べましょう。
 

引き落とし口座の凍結によって契約破棄になるケースが多い

亡くなった方のサブスク契約は、引き落とし先の口座やクレジットカードが凍結されることで支払いが停止し、結果的に契約が破棄されるケースが多いようです。
 
多くのサブスクでは、一定期間支払いが滞ると契約が自動的に消滅する規約が設けられています。そのため、直接解約手続きを行わなくても支払いが停止することで契約が終了する場合があるでしょう。
 
遺族が故人のクレジットカードを停止し、数ヶ月後に支払いが止まったことでサブスクの存在に初めて気づいたケースもあります。中には契約自体に気づかず、そのまま放置してしまう場合も少なくありません。
 

放置していると延滞分や損害金の請求を受けることも

サブスク契約を放置すると、金銭的な負担が増えるリスクがあります。契約者が亡くなった場合でも、解約手続きを取らないかぎり契約は自動更新され、料金が発生し続けるためです。死亡後も課金が継続されるため、相続人が故人に代わって解約手続きを行う必要があります。
 
たとえ、月額料金が500円程度であっても、1年で6000円、3年では1万8000円に達します。複数の契約が存在すれば、その合計金額はさらに大きくなるでしょう。加えて、引き落とし口座やクレジットカードが凍結されて支払いが滞った場合、契約破棄となる場合があります。
 
ただし、契約が破棄されても滞っていた支払い分は、遅延損害金として請求されるリスクもあります。予期せぬ負担を避けるためにも、故人の契約内容を早期に把握し、速やかに解約手続きを進めることが大切です。
 

サブスクは相続放棄ができる

サブスク料金も相続放棄が可能です。相続放棄が認められると、契約者であった故人の未払い料金を相続人が支払う義務はなくなります。ただし、相続放棄を検討する際には注意が必要です。未払いのサブスク料金を相続人が故人の財産から支払ってしまうと、その行為が債務の承認と見なされる恐れがあります。
 
この場合、相続放棄の権利を失う可能性もあるため、安易に支払いを行わないよう慎重に対応することが重要です。
 

【PR】「相続の手続き何にからやれば...」それならプロにおまかせ!年間7万件突破まずは無料診断

終活においてサブスクもリストアップしておくとよい

サブスク契約も終活の一環として、整理しておくことが重要です。契約者本人がどのサービスを利用しているかを家族が把握できる状態にしておくことで、いざというときの解約手続きがスムーズに進みます。
 
具体的には、利用しているサブスクをリストアップし、エンディングノートや手帳に記録しておくとよいでしょう。これを預金通帳や重要書類と一緒に保管しておけば、家族が必要な情報をすぐに見つけられます。
 
デジタル資産は見えにくいからこそ、意識的に「見える形」にしておくことで遺族の負担を軽減できます。
 

契約者が亡くなっても解約しなければ支払いは続く

契約者が亡くなった場合でも、サブスク契約は自動的には解約されず、遺族が手続きを行わなければ料金が発生し続けます。解約を放置すると、遅延損害金のリスクもあるため、早期対応が大切です。
 
また、サブスク料金も相続放棄の対象となりますが、債務の承認と見なされないよう注意が必要です。普段からサブスク契約をリストアップし、家族に情報を伝えておくことで、万が一の際に遺族の負担を軽減できるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

【PR】
夫の家事への不安に関するアンケート FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集