遠方に住む親戚が母の葬式に参列してくれました。飛行機で来てくれたようなのですが、「交通費」は渡すべきでしょうか?
配信日: 2025.03.05

本記事では「遠方から参列してくれた方のお金の負担」に注目して、交通費や宿泊費を誰が負担するのか、香典は辞退したほうがよいのかについてまとめました。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
遠方からの参列者の交通費は参列者が負担するのが一般的
葬式の参列者の交通費は、参列者本人が負担するのが一般的なマナーです。これは、近隣の方でも遠方から来ていただいた方でも変わりません。
「参列者の交通費をこちらが負担するべきか?」と悩んだ方のなかには、結婚式などで参列者に包む「お車代」のことが頭に浮かんだ方も多いのではないでしょうか。
葬式の参列者は、お悔やみの気持ちを伝えるために、自主的に参列することを決めて赴いています。その点で「ぜひ来てください!」と招待して、参列してもらう結婚式などとは性質が異なるのです。
そのため、葬式に参列した際に交通費を渡されなかったからといって、気を悪くする方はまずいないでしょう。
とはいえ、遠方からの参列者に交通費を出すのがマナー違反ということはなく、ケース・バイ・ケースです。親族同士の過去のやり取りはどうだったか、先方の葬式に参列したときにはどうだったかなど、相手との関係性も踏まえて判断するとよいでしょう。
また、地域性がある場合もあるため、近隣の方や葬儀社などに確認してみるのも手です。
宿泊費も参列者負担が一般的。宿の手配をする気配りを
宿泊が必要な場合の宿泊費についても、参列者自身が負担するのが一般的なマナーです。ただし、遠方に住んでいて現地の地理や宿泊施設事情に明るくない方が、宿の手配で戸惑わなくて済むように、喪主側が宿泊先を手配してあげると親切です。
その場合は「余計なお世話」とならないよう、参列者と事前に打ち合わせたうえで準備しましょう。喪主側が予約のみ済ませておいて、参列者が宿に支払いできるようにしておくとスマートです。
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遠方からの参列でも香典は辞退しないほうがよい
遠方から費用をかけて参列していただいた方から、さらに香典を受け取ることに抵抗を感じる方もいるでしょう。しかし、香典を辞退することはかえって失礼になる場合もあるため、きちんといただくほうがよいでしょう。なぜなら、香典とは参列者の故人を悼む気持ちや、遺族をねぎらう気持ちが込められているものだからです。
故人の郷里などの関係で遠方からの参列者が多い場合など、どうしても香典を受け取ることが心苦しく辞退したい場合には、特定の参列者からだけではなく、参列する方全員から辞退するのがよいでしょう。ある人からは受け取り、ある人からは受け取らないとなると、トラブルにつながる可能性があるため配慮が必要です。
香典を辞退する場合は、案内状などに香典を辞退させていただく旨を明記し、全ての参列者から辞退することを徹底しましょう。
ただし、香典を辞退すると葬式費用の負担はそのぶん大きくなるため、慎重に判断することをおすすめします。
遠方からの参列者にはお中元やお歳暮でお返ししよう
マナー的には交通費や宿泊費を喪主が負担する必要がないとしても、心情的には何かお返しをしたいと感じる人も多いでしょう。遠方からの参列者に金銭的な負担をかけたことが気にかかる場合は、香典返しとは別にお礼の品物を贈って感謝の気持ちを表すのがおすすめです。
特に、お中元やお歳暮の時期に合わせて品物を贈ることで、「わざわざ贈ってもらった」と相手に気を遣わせることなく、自然な形で感謝を伝えることができます。お中元やお歳暮の時期に、心を込めた品物を贈るとよいでしょう。ただし、仏式の場合は忌中(四十九日法要までの期間)の時期は避け、忌明け後に贈るようにしましょう。
葬儀に関するお金のマナーを確認しておこう
葬式に遠方から参列してくれた方の交通費や宿泊費は、参列者が負担するのが一般的です。ただし、親族間の慣習や相手との関係性、地域性などによって対応を変えたほうがよいケースもあるため、過去の礼や葬儀社の意見なども踏まえて判断しましょう。
また、遠方からの参列者からの香典も、辞退する必要はありません。後日、お中元やお歳暮などを贈ることは感謝の気持ちを伝える一つの方法です。心を込めた品物を選び、感謝の気持ちを伝えるとよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー