相続税の調査とは具体的に何をするの?不正に対する罰則はどのくらい?

配信日: 2025.03.27

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相続税の調査とは具体的に何をするの?不正に対する罰則はどのくらい?
一定以上の財産を相続した場合、相続税が課せられます。しかし、申告内容に誤りがあったり、財産を意図的に隠したりすると、税務署による「相続税調査」が行われる可能性があります。
 
税務署の調査で不正が発覚した場合、どのような罰則が科されるのでしょうか。
 
この記事では、相続税調査の基本から調査対象となるポイント、不正が発覚した場合のペナルティ、正しい対応方法について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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相続税の調査とは?基本的な仕組みを解説

相続税の調査は、税務署が相続税の申告内容に問題がないかを確認するために実施するものです。調査には「任意調査」と「強制調査」の2種類があり、申告漏れや不正が疑われるケースで行われます。
 

任意調査とは?

任意調査とは、税務署が事前に通知し、日程調整をした上で行う調査のことです。相続人の自宅や税理士事務所などで行われ、相続人に対して財産の確認が求められます。相続税の申告内容に誤りの可能性がある場合、任意調査が実施されることがあります。
 
拒否すると強制調査に発展する可能性が高いため、「任意」といっても基本的に断ることはできません。
 

強制調査とは?

強制調査は、重大な脱税行為が疑われる場合に行われるものです。国税局の査察部が抜き打ちで実施し、裁判所の令状に基づいて家宅捜索や押収が行われることもあります。強制調査によって脱税が確定した場合は、刑事罰の対象となることもあります。
 
なお、ほとんどは任意調査で解決しており、強制調査にまで発展するケースは多くありません。
 

税務署はどこをチェックする?

税務署は、相続税の申告内容が正しいかを判断するために、さまざまな資料を分析します。
 

財産の申告漏れが多い項目

以下のような項目は、相続税の申告漏れが多いとされ、詳細なチェックが行われます。

●現金:銀行口座の取引履歴を確認し、不自然な出金や贈与がなかったかを調べます。
●不動産:名義変更の記録や固定資産税のデータを基に、未申告の不動産がないかを確認します。
●株式・投資信託:証券会社の取引履歴や名義の変更記録をチェックし、相続人の資産が急増していないかを分析します。

 

取引履歴や贈与の確認

被相続人が生前に多額の現金を引き出していた場合、そのお金の使い道を調査します。相続人に生前贈与されていた場合でも、適切に申告していなければ、相続財産にカウントされることがあります。
 

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相続税の不正が発覚した場合の罰則

相続税の不正が発覚すると、税務署から追徴課税が課されるだけでなく、重い罰則が科されることもあります。
 

過少申告加算税と重加算税

税務調査の結果、申告漏れが発覚すると、表1で示すペナルティが発生します。
 
表1

課税項目 税率
過少申告加算税(軽微な誤り) 10%
過少申告加算税(当初に申告した税金または50万円のうち大きい方の金額を超過するとき) 15%
重加算税(意図的な隠蔽) 35%

国税庁「確定申告を間違えたとき」を基に筆者作成
 
例えば、相続税として本来は700万円納めるべきところを200万円にして、500万円分を申告していなかった場合、200万円までは10%、残りの300万円分は15%になるため、過少申告加算税として65万円を追加で支払う必要があります。
 

延滞税の計算方法

納付期限を過ぎると、延滞税が発生します。令和7年の延滞税の計算方法は次の通りです。

1.法定納期限の翌日から2ヶ月を経過する日までの期間
(本来の納税額×完納までの日数×2.4%)÷365
 
2.2ヶ月を経過する日の翌日から完納までの期間
(本来の納税額×完納までの日数×8.7%)÷365

延滞税は、上記2つの合計金額です。延滞税は納付が遅れるほど増えるため、できるだけ早く支払いましょう。
 

調査を受けた場合の対応と正しい申告のポイント

相続税調査を受けた場合は、冷静に対応することが重要です。以下のポイントを押さえておきましょう。
 

事前通知が来たらどうするべきか

事前通知が来たら、まずは慌てずに必要な書類を整理しましょう。預貯金の取引履歴や不動産の評価資料など、税務署が求める情報を正確に把握しておくことが大切です。
 

税理士に相談するタイミング

相続税調査は専門的な知識が必要となるため、早めに税理士に相談することをおすすめします。適切に対応することで、無用な追徴課税を防ぐことが可能です。
 

正しい相続税申告のためにできること

相続税の申告において不正を疑われるリスクを減らすためには、以下のポイントを押さえておく必要があります。

●財産の全容を正確に把握する
●生前贈与がある場合は、相続財産として適切に申告する
●税理士と相談しながら適正な評価を行う

 

相続税調査は事前の準備が重要

相続税の調査は、誰にでも起こりうるものです。このとき、財産の申告漏れや意図的な隠蔽があると、追徴課税や重い罰則を科される可能性があります。
 
しかし、適切な申告を行うことで、余計なトラブルは避けられます。相続が発生した際は、早めに専門家と相談して適正な手続きを行うことが重要です。
 

出典

国税庁 税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)
国税庁 No.2026 確定申告を間違えたとき
国税庁 延滞税の計算方法
国税庁 No.9205 延滞税について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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