先月、娘夫婦に“帰省費用”として「10万円」を渡しました。もしかして贈与税の対象になりますか?

配信日: 2026.02.26
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先月、娘夫婦に“帰省費用”として「10万円」を渡しました。もしかして贈与税の対象になりますか?
子どもたちの帰省に伴って、親が交通費などを援助することがあります。この場合、渡されたお金は広い意味でいえば「贈与」されたものです。
 
そのため、贈与税が発生するのではないかと不安に感じたことのある人がいるかもしれません。今回のケースでも、娘さん夫婦に援助としてせん別を渡した人が、贈与税の適用の有無について心配しています。
 
本記事では、帰省の際に親御さんから渡されるお金が贈与税の対象になるかどうかを解説します。
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帰省費用は「生活費」の側面があり、基本的に贈与税はかからない

国税庁は、贈与税が発生しないさまざまなケースを挙げています。家族の間でのお金の授受に関しては、例として以下の点を挙げています。
 
「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」
 
国税庁が言及する「生活費」とは、通常の日常生活に必要な費用のことです。その範囲には、病院での治療費や養育費のほか、育児に関する費用も含まれています。
 
今回のケースでは、娘さん夫婦に帰省費用の名目で10万円を渡しています。帰省は、家族との一般的な触れ合いのなかで起きるイベントであり、生活費の側面があるといえるでしょう。そのため、贈与税はかからないものと考えられます。
 

帰省費用に関する注意点

帰省費用の名目で金銭の授受がある場合でも、状況によっては贈与税の対象となるおそれがあります。
 
国税庁によれば、生活費として渡されたお金の使い道が、本来の用途とかけ離れていれば、生活費として認められません。例えば、現金をもらったものの、預金や投資に回していれば日常生活に必要な費用にならず、贈与税がかかってしまいます。
 
また、通常の日常生活の範囲を超えてしまう場合にも要注意です。子どもが帰省する場合、交通費や食費などがかかると思われますが、その内容が不必要に豪華なものであれば、「通常」と呼べるかどうかは怪しくなります。
 
さらに援助するお金は、必要な都度、生活費や教育費に直接充てられるものに限られます。お金が入り用になったときに必要な分を渡すことがポイントで、将来のために一括で渡されるお金は対象外です。
 
例えば向こう5年間の帰省費用として、まとめて50万円を渡すような場合、贈与税の課税対象とみなされてしまうかもしれません。
 

贈与税の基本的な計算方法

万が一、金銭の授受が贈与税の対象になってしまった場合でも、必ずしも贈与税が発生するとは限りません。
 
贈与税には、基礎控除額が定められているからです。控除額は「年間110万円」で、110万円までの援助額であれば、基礎控除で相殺されるため非課税となります。贈与税の計算は、以下の通りに行います。


・該当年の1月1日から12月31日までの1年間で授受された財産の価額を計算する
・合計額から基礎控除額110万円を差し引く
・残額に税率を乗じる

税率は、基礎控除後の金額に応じて設定されています。1000万円以下の場合、税率(特例贈与財産用)は以下の通りです。


・200万円以下:10%
・400万円以下:15%(控除額10万円)
・600万円以下:20%(控除額30万円)
・1000万円以下:30%(控除額90万円)

具体的な税率については、税理士や税務署などに確認を取るとよいでしょう。
 

帰省費用が贈与税になるか不安なときは確認と備えをしておこう

親が子どもに渡す帰省費用は、国税庁が言及するところの「通常の生活費」に該当すると思われるため、基本的に非課税といえます。
 
ただし、将来にわたる帰省費用を一括で渡したり、受け取ったお金を貯金や投資に回していたりなど、状況によっては贈与税の対象とみなされてしまうこともあるため注意が必要です。
 
今回のケースでは贈与税の対象にならない可能性が高いですが、この機会に贈与税の仕組みを知っておくとよいでしょう。
 

出典

国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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