祖父が「卒業祝いに」と“200万円の車”を買ってくれた! 祖父名義なので「税金は心配ない」と言っていますが、贈与にはならないでしょうか? 注意点を解説

配信日: 2026.03.21
この記事は約 3 分で読めます。
祖父が「卒業祝いに」と“200万円の車”を買ってくれた! 祖父名義なので「税金は心配ない」と言っていますが、贈与にはならないでしょうか? 注意点を解説
卒業祝いとして、祖父が孫に車を買うケースもあるかもしれません。200万円の車をプレゼントしてもらえるのはとてもありがたいでしょうが、「贈与税が心配」「名義が祖父のままなら税金はかからない?」などと思う人も多いのではないでしょうか。
 
実は、税金の判断では、単純に名義だけで決まるわけではなく、実際の使い方や状況によって贈与とみなされる場合があります。ここでは、祖父が孫に車を買った場合の税金の考え方について解説します。
仲千佳

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

車の名義が祖父でも「贈与」と判断されることがある

車の名義が祖父のままであっても、実際にその車を孫が自由に使っている場合は「実質的に孫へ贈与された」と判断される可能性があります。
 
税務署は、書類上の名義だけで判断するわけではなく、実際の利用状況を総合的に見て判断します。例えば、車の保管場所が孫の自宅になっている場合や、通学・通勤など日常的に孫が利用している場合は、実質的な所有者は孫であると判断されるでしょう。
 
また、車の維持費やガソリン代、保険料などを誰が負担しているのかといった点も判断材料です。このように、名義と実際の利用状況が異なる場合には、税務上は「実質的に贈与された」とみなされるかもしれない点には注意しましょう。
 

年間110万円を超えると贈与税の対象になる可能性

贈与税には基礎控除があり、1年間に受け取った贈与の合計が110万円以下であれば原則税金はかかりません。
 
しかし、今回のように200万円の車を贈与されたと判断される場合には、110万円を超える部分について贈与税がかかってしまいます。そのため、高額なプレゼントは税務上の扱いに注意しましょう。
 
車の評価額が200万円とすると、基礎控除110万円を差し引いた残りの90万円が課税対象となり得ます。贈与税は現金だけでなく、車や不動産、株式などの財産を無償でもらった場合にも課税されるからです。
 
贈与税は、その年の1月1日から12月31日までの贈与の合計額で計算されます。同じ年に現金や別のお祝いを受け取っている場合は、それらも合算して判断される可能性があります。
 

祖父が主に使う車なら贈与にならないケースもある

一方、祖父が主に使用している車で、孫はたまに借りる程度であれば贈与と判断されないでしょう。つまり、重要なのは「実際に誰が車を使っているか」という点です。名義だけ祖父にしていても、実質的に孫専用の車になっている場合は贈与と判断されます。
 
例えば、祖父が買い物や通院など日常生活で使用する車として購入し、孫が帰省したときなどに運転させてもらう程度であれば、通常は贈与とはみなされません。このように、車の利用頻度や利用目的、維持費の負担状況などを総合的に見て判断されるため、「名義だけ変えておけば問題ない」と考えるのは危険です。
 

卒業祝いでも基本的には贈与税の対象

「卒業祝いだから税金はかからない」と思う人もいるかもしれませんが、税法上はお祝いという名目でも高額であれば贈与とみなされます。もちろん、一般的なお祝いの範囲であれば問題になりませんが、200万円の車は金額としては大きいため、税務上は贈与と判断されるかもしれない点を知っておきましょう。
 
一般的に、社会通念上相当と認められる範囲のお祝いであれば、課税されないこともあります。しかし、車のように高額な財産を贈る場合は、その範囲を超えると判断される可能性が高いです。
 
そのため、祖父母から孫へ高額なプレゼントを贈る場合には、贈与税の基礎控除や税務上の扱いを事前に確認しておきましょう。
 

まとめ

祖父が孫に200万円の車を買った場合、名義が祖父のままでも税金が必ずかからないとは言い切れません。税務上は、名義よりも「実際に誰が使っているか」という実態が重視されるため、孫が主に使用している場合は贈与と判断される可能性があります。
 
贈与には年間110万円の基礎控除がありますが、それを超える場合は贈与税の対象になることもあるため、高額なプレゼントを受け取る際は税金の扱いを事前に確認しておきましょう。
 

出典

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者 : 仲千佳
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問